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親作品(0)

「軍の華 扇の瑕」の創作に利用した作品

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薫る幽玄の山風
楽の音 淑やかに
血塗る尖端の昂り
息の根 尽きるまで
水底に揺らぐ俤が詠う
篝火に浮かぶ憶念が嗤う
徒の廻廊 夢寐の燈籠
彷徨う眼を誑かす
千の武士 勝鬨を挙げ
久しい日輪に泪せよ...

軍の華 扇の瑕

朝飛 縁

朝飛 縁

戦場を駆ける男、帰りを待つ女
互いの想いは交わることなく
それぞれの生き様を魅せるだけ
ただそれは、
想い合っているからこそ――

――――

一字下げにした箇所は心内文なのでセリフっぽく書いています。他の部分とは書き方が違うよ、ということを表すために一字下げました。でもセリフで言わせているわけではなく、ここもちゃんとメロディーがついた歌です。
最後の一行はハモっている感じで。

構成:ABサビABサビCサビ

(以下ざっと自分用解説:読まなくても大丈夫)
軍で奮闘し、勝つことだけを考え、置いてきた妻に配慮せず、しかしそれは言葉にするのが苦手な性格故であり、この活躍する姿が届けばいいと、妻への想いを胸に抱く男(夫)。
遠くで戦っている夫の帰りを便りもなく待ち、音楽に興じてみても、舞を踊ってみても、胸を占めるのは夫の安否で、想い続けるのを止めようとしても夢に見、寝ても覚めても愛の炎が消えない女(妻)。
ようやっと逢えた時、二人は懐かしい温もりに喜び震える。
いつ命を落とすか分からないこの世の中、どちらかが先に亡くなった時、残った方だけでもまた愛した誰かと幸せに長く生きてほしい、永遠は望まない、せめて今のこの身が果てるまではともに想い合い、愛し合おう――という心情。