ブクマつながり
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「リン、レン、自分の部屋が欲しくないか?」
始まりは父さんの一言だった。
「え―?なんで?」
私は口を尖らせた。だって別に不便があるわけじゃないし、今までもずっと同じ部屋だったし。なんでわざわざ分けなくちゃいけないのかな。
お父さんは暢気な顔で指を立てて見せた。
・・・あんまり可愛くない。いつも以上...私的アドレサンス(前)
翔破
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正直、この時期が誕生日で良いことっていうのはまずない。
「Merry X'mas And HAPPY BIRTHDAY、おーたーのしみTime♪って言ったってねー、Andで括れちゃうのが悲劇な訳ですよ」
「同感同感。鏡音三大悲劇イコール『先輩(有名)』『誕生日(合同)』『滑舌(悪い)』」
「おおレン...メリークリスマス!
翔破
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「…なんかなー」
「ん?何、どうかした?」
隣に座る女の子…リンの金髪が肩に当たるのを感じながら、首を傾げた。
リンはご機嫌斜め、というか、どこか納得出来ないような顔をして俺の事を見上げて来る。
「いや、なんかレン見てると、『男女の間に友情は育たない』とかなんとか言うような迷信を信じそうになると...楽園に別れを
翔破
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ねえ、私だってわかってる。もう引き返せないんだって。
はじめはささやかなものから始まったはずだった。
「愛してる」
彼の言葉に薄く微笑みながら、私はぼんやりと全ての始まりについて考えていた。
始まりなんて昔過ぎて覚えてない。
―――違う。どこが始まりだなんて線引きができないだけかな。
どこかまでは、...私的赤い花
翔破
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何故、戻って来たの。
<造花の薔薇.1>
はあ、と溜め息をつく。
正直なところ書庫の本は読み尽くした。手持ち無沙汰というか…まあ何回読んでも面白い、いわゆる名作というものも確かにあるけれど。でもいかに素晴らしい本であっても、何百回も読めば流石に飽きが来てしまう。
―――外に行けたらいいのに。...造花の薔薇.1
翔破
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割とダークです。ご注意ください。
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闇のダンスサイト、二人で踊りましょう。
私は、限界だった。
世の中には耐えられないものがある。例えばいじめとか。劣等感とか。空気の悪さとか。その他諸々、人によって違うのでし...Side:リン(私的闇のダンスサイト)
翔破
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約束をした。
思い出す景色は満開の桜で彩られている。
『やくそくするよ!』
『やくそく?』
その時、僕は子供の必死さで誓った。
『いつか、リンがもどってきたら』
『うん』
その時は疑いもなく叶うものだと信じていた。
『僕がリンを守りたいんだ、ずうっと』
『・・・えっ』...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)1
翔破
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彼女は、俺を許してくれるだろうか。
<千引の石に罅入れて>
―――ああ、俺は死んだのだな。
ぼんやりと霞んだ景色の中で、俺の頭の隅の方がそう結論を出した。
感覚は、ある。意識も、ある。それでもここは「違う」のだと、心が確かに理解していた。でなければ、こんなに全てが曖昧であるはずがない。
自...千引の石に罅入れて
翔破
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人によってはグロテスクかもしれません。
ご注意ください。
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ぐちゃぐちゃになった『それ』を見た瞬間、思考回路のどこかが決定的におかしくなった気がした。
俺とリンは恋人同士だった。
とても明るくて可愛いリン。側にいるだけで幸せで...Side:レン(私的闇のダンスサイト)
翔破
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昔作文を書いた。
タイトルは『将来の夢』。
『じゃあ、鏡音リンちゃん』
『はい!』
幼い私は喜び勇んで返事をした記憶がある。あの頃はほんとに何も考えてなかったけど。
『わたしは、おおきくなったらおはなやさんになりたいです!』
『にあわねー』
『レンひどーい!っていうかわたしがはっぴょうしてるんだから...両手一杯の(私的恐怖ガーデン)上
翔破
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「リンー」
「なに、めーちゃん?」
頭だけキッチンから出した格好でめーちゃんが声をかけてくる。私は読み掛けの雑誌から顔を上げて返事を返した。
「あのね、もう夕飯なんだけど、まだレンが買い物から帰ってないのよ」
「え?」
ちょっと驚いて壁の時計を見上げる。
銀の針が示しているのは七時半。別にそんなに遅...なまえのない そのうたは
翔破
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「リン、ケッコンしよう!」
白詰草の花冠と白詰草の指輪、そしてシーツのベール。
緑の三葉の絨毯の上で、私は頷いた。
「うん!」
本当は、結婚ってよくわからない。
したからどうなるの?って気もするし、しなくてもいいんじゃないの、って思う時もある。
でも、それがずっと手を繋いで生きていくってことなら…そ...ハッピーマリッジイエローに寄せて
翔破
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俺に声なんて必要だったのかな。
私は目を丸くした。
その発言主であるレン君は静かに繰り返す。
「俺に声なんて必要だったのかな」
「・・・それは、必要なんじゃないかなぁ」
だってそもそも私達は歌うために存在しているんだから、声が無かったら大変なことになるんじゃないだろうか。
―――レン君、何かあったの...恋とはどんなものかしら
翔破
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駅の改札から出ると、辺りは真っ暗になっている。
家路へ急ぐ会社帰りのおじさん達を横目に見ながら、さて私も早く帰らなくちゃと肩からずり落ち気味の鞄を背負い直した。
肺に溜まった嫌な空気を深呼吸で新鮮なものに入れ替えて、足を踏み出す。ここから家までは歩いて二十分ほどで、決して近くはないけれど、留守番をし...むかえにきたよ
瑞谷亜衣
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枕元のシーツが微かに揺れた。
おなじみになってしまった、涙が落ちた振動。
そんな感触までわかるようになった自分に心の中で苦笑する。
どこまで敏感になるつもりなんだろう、私の感覚は。何年もこうしていたら変わっていくのも当然かもしれないけど。
また涙が落ちたのを感じる。続けざまにぽつぽつ、とシーツが揺れ...いのちの証(私的proof of life)
翔破
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白い雪が降る。
俺達の立てる音は足音でさえ飲み込まれて消えてしまう。
「ねーレン」
「ん?」
寒い・・・けど別にそれは嫌じゃない。俺達、人間じゃないし。
ただ視界の全てが白いのは、ちょっと不気味だ。
「カイ兄、さ」
「うん」
「きっと幸せだったよね」
「え?」...音のない声(私的soundless voice)
翔破
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リンの様子がおかしい。落ち込んでいるのか、ずっと暗い顔をしている。
思えば昨日の夜から変ではあった。どこか上の空で、朝起きた時には泣いていた跡もあった。
どうしたのか聞いてみようかとも思ったけど、触れられたくないっていう気持ちが伝わって来たんじゃ手の出し様がない。
どうしたんだろう。
考えつく理由は...私的アドレサンス(後)
翔破
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「…レン?」
双子の弟の名前を呼びながら目を覚ます。あるはずの亜麻色が見当たらない。隣で寝ているはずのレンがいない。
「レン…?」
真夜中。外には半月。布団には私の温もりしか残っていない。
「レン…っ」
跳ね起きた。慌てて部屋を飛び出す。
着慣れないドレスの裾がまとわりついてくる。肩を露わに...思春期の歌声【リンとレン】
西の風
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初めて会った頃、私達は非常に仲が悪かった。これは冗談とかじゃなく、本当に。
『あの澄ました女、ホントやだ』
『勘違いクンって嫌いなの』
そんな風に相手を評したのが一番最初だったような気がする。あんまり良く覚えてないけど。
そもそもその原因はと言われると良く分からない。
ただ親戚でもないのに同じ苗字で...世界の端でステップを・上
翔破
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季節がなくなるかもしれないその理由
Diamond Dust of Bellflower
まるで英国を舞台にした映画に出てくるような広場。
踏みしめる石畳は靴の音を響かせるはずなのだが、それももうない。代わりに聞こえてくるのは、ナイロン袋を丸めた時に出るものと似た、乾いた音。誰かが敷き詰めたので...【たとえばの話】季節がなくなるかもしれないその理由
+KK
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どうして私は生きているの?
「ああッ、もう!」
私は腹立ち紛れにライターを地面に投げ付けた。
ライター?いいえ、役に立たないガラクタよ!火の点かないライターなんてホント使えない。
かんかん、と思ったより澄んだ音を立てて真夜中の路地をライターが跳ねていく。
その音にすら気分が悪くなって、私は地面に膝を...私的炉心融解(上)
翔破
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「か…可愛い……!」
何度目かの台詞。
ソファに座る彼女が言った。
視線の先の机にはモカとコウがいる。
黒ゴマイトがその横でため息をつく。
「マスターさっきからそれしか言ってないですよ」
「しょうがないじゃん。クロより断然可愛いんだから」
それを聞いて拗ねたように、顔を膨らませる黒ゴマKAITO。
...KAITOの種19(亜種注意)
霜降り五葉
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人の縁や出会いと言うものは、本当に不思議だと思う事がたまにある。
初めて会ったきっかけは偶然であったのにも関わらず、その相手との交流が長く続いたり、逆に運命だと信じていた出会いが実はそこまで大した事じゃ無かったり。
……運命の出会いなんてものは経験した事が無くて、本で読んだ事があるだけだけど。...むかしむかしの物語 外伝その2 思い出の祭り 前編
matatab1
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アイスとその他諸々が入った袋が重い。
歩く度に揺れ動き、手が痛くなっていく。
その横で美鈴がアイス入りのぶんぶんと袋を振り回している。
そうしていると、やはり高校生のようだ。
ぽつりと美鈴が話しかけてくる。
「…モカ君が熱出した時、何考えましたか?」
美鈴の口調は答えを求めているような感じではなかっ...KAITOの種20(亜種注意)
霜降り五葉
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太陽が一番元気な時間。
マスターが帰ってくるまで、まだまだ余裕がある。
洗濯物はちゃんと干してあるし、さっき掃除機もかけた。
ベッドメイキングもした。
マスターの部屋の窓はもう少し開けておくとして…後は……えーと………。
……無い?終わった?
あ……いやでも買い物はマスターに頼まれてないし。
…やっ...KAITOの種 番外編2(亜種注意)
霜降り五葉
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寒い。外に出たくない。
だが横でみーみーと散歩を促す奴がいる。
どうしたものか。
この寒いのに。
大体今日予報は雨だぞ。
氷から生まれただけあって寒さには強いらしい。
だから寒いからと言っても聞かないし、太陽が出ていなくても関係ない。
出たいか出たくないか。それだけだ。
この間外に出てから散歩が気に...KAITOの種10(亜種注意)
霜降り五葉
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何度もお礼を言い、電話を切って、冷蔵庫へと向かう。
そういえば…買い物しないで帰ってきたのだった。
不安だったら種を植えたのと同じアイスの方がいいと言っていたが。
カフェモカアイスあっただろうか。
見落とさないように冷蔵庫を漁る。
…残り一つ。ギリギリだな。
というか足りない気がするが。
とりあえず...KAITOの種16 中編(亜種注意)
霜降り五葉
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※注
悪ノPさまの「悪食娘コンチータ」をほのぼの感動系に解釈しようと
挑戦をした末の小説です。原曲のイメージを愛している方には
読む事をお薦めしません。
彼女は裕福な家庭に生まれた。口にするものは当然、厳選された食材を名のあるコックが調理し完璧に盛り付けられた、美しく洗練されたものばかりであ...コンチータ様 ほのぼの別解釈してみた(前編)
雨鳴
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陽の光が部屋に差し込んでくる。
暖かい。
ぽかぽかと気持ちが良い。
薄い毛布を手にして窓際へ向かう。
今日こそは昼寝したい。
忙しいのとコウの邪魔で、ここのところ昼寝する暇が無かった。
麗らかな今日。昼寝には最適だ。
陽に当たりながらぬくぬくと眠ろう。
「み」
コウが後ろを付いて回る。...KAITOの種14(亜種注意)
霜降り五葉
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マスター
謎。全てにおいて謎な人。
性別、年齢等において決定的な記述はなし。
マンションの三階に在住。KAITOの種を手に入れるまで一人暮らしだったようだが実際はわからない。
器用貧乏、地味な人。
興味があれば何にでも手をつける。
何でも出来るが秀でたものはない。
一つの事に集中している時、稀に周り...KAITOの種 どうでもいい設定
霜降り五葉
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笹を貰った。
そういえば、今日は七夕だった。
雲のある紅色の空を背中に、道を歩く。
歩く度に乾いた音を立てる笹を見て思う。
願い事か…。
願い事を短冊に書いて笹に飾ると、願いが叶うんだ。
折り紙と画用紙。それから笹を用意して、モカとコウに説明する。
真剣に笹を眺める二人は理解してくれただろうか。
モ...KAITOの種22(亜種注意)
霜降り五葉
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緑茶。ジュース。チョコ。ポテチ。鶏肉。素麺。袋麺の醤油と塩。シーチキンとコンビーフとコーンの缶詰。アイス。
買い物リストを見ながら買った物を思い出す。
…よし、ない!
ホッとしながらリストをしまって地面に置いていた袋を持ち上げる。
…………おっもいんですけど!!
マスターったらどうして重かったりかさ...KAITOの種 番外編4(亜種注意)
霜降り五葉
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モカの様子がおかしい。
熱がある。
息も荒い。
とりあえずわかるのは、尋常ではないということ。
泣きじゃくるコウの横で、モカが苦しそうに目を開ける。
「………………ま、す……た…?」
大丈夫か、どうした?
ソファの上にクッションを置き、モカをその上に移動させる。
コウが涙を拭いながらソファに飛び乗っ...KAITOの種16 前編(亜種注意)
霜降り五葉
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うーむ…どんなのならばいいんだろうか。
留守番する時間の長いモカとコウのために、暇つぶし用に何か用意してやろうと思い、買い物に来た。
しかし何を買えばいいのか。
確か色鉛筆が大きくて描きにくかったとモカが言っていた。
だから千羽鶴用の小さい折り紙を買おうと思ったのだが…、正直これでもでかい気がする。...KAITOの種11(亜種注意)
霜降り五葉
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窓から入ってくる風は湿り気を帯びていて、今すぐにでも雨が降りそうだ。
背中でその風を受けながらフライパンを動かして、綺麗に焼き上がったホットケーキを皿に移す。
ふむ。
我ながら中々上手く作れたと思う。
一枚のホットケーキに包丁を通す。
何等分がいいのだろうか。
普通ならば六等分だが、食べる人の事を考...KAITOの種17(亜種注意)
霜降り五葉
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マスターは今、家にいない。
何してるのかとかは知らない。
夜には帰ってくるとは言ってたけれど。
退屈しないようにと色鉛筆と画用紙を置いて行ってくれた。
氷KAITOが苦労しながら楽しそうに絵を描いている。
何の絵かはすぐ分かった。
「みー!」
何アイス?
「み」
バニラか。...KAITOの種 番外編(亜種注意)
霜降り五葉
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雨が降っている。
豪雨とまではいかないが、それなりの量だ。
問題は雨よりも、風。
強い風が吹いていて雨を強くさせている。
意味の無い傘を閉じて、雨をもろに受ける。
あっという間にびしょ濡れになってしまった。
風が強くて元から濡れていたが、傘があるかないかで大分違うな。
水を吸って重くなった服がどんど...KAITOの種18(亜種注意)
霜降り五葉
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大学3年生。
理系の学部らしい。(頭いい!)
自称彼女ナシ。(あたしはいると思ってる)
歌のサークルに入っているらしい。(聞きたい。とても)
バイトは、コンビニと家庭教師。(あたしの)
好き、です。(片思い)
あたしの持っている、レン先生の全ての情報。
カテキョ。
「あたし、先生のことこれだけしか知...カテキョ。1時間目
cam_cam
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春、と呼べるほど暖かい。
寒い日も少なくなった。
ただ天気がころころと変わる。ここ最近雨ばかりだった。
久しぶりに晴れた今朝、気分も自然と良くなるものだ。
雨が嫌いなわけじゃないが、しばらく続くと流石に飽きてきて、太陽が恋しくなる。
まぁそう思えるのも雨のおかげだったりするわけだが。
天気が悪かった...KAITOの種13(亜種注意)
霜降り五葉
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<サイド・L>
ええと、はじめまして。
俺、こういうの初めてなんで良くわかんないですけど…質問に答えれば良いんですよね?
はい、わかりました。
自己紹介、ですか。名前は鏡音レン、14歳です。
中学?いや、行ってません。
あー、ちょっと特殊な事情がありまして。
虐待!?いやまさか!仲良くやってますよ。...カウンセリング
翔破
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突然の出会いから数日後、ふたりの種KAITOとマスターさんが訪ねてくる事になった。
あの後、最初のマスターの休日だから、双方よっぽど早く会いたかったんだろうな。
「お邪魔しまーす」
「いらっしゃいませ。迷いませんでしたか?」
チャイムの音に、迎えに出たのは俺だった。マスターだと初対面だから、玄関で挨...KAITOful☆days #16【KAITOの種】
藍流
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[A] 自由になりたいと願いながら
籠に戻った1羽の鳥
古い約束守るために
夢を追うこと見ることやめて
記憶も無くして帰ってきたの
[サビ] 喜び 怒り 哀しみ 楽しむ
全てを忘れた鳥の瞳(メ)から
雫が 一粒 頬を 伝う
泪の意味は―……
― ワカラナイ ―...籠ノ鳥
ありぃ
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あれから二時間。
状況は今だ変わらず。
あえて言うならラムレーズン色した氷KAITOが疲れて寝たぐらいだ。
…二日酔いするのだろうか。
いくらアイスで酔ったのだとしてもあれだけ酔ってれば明日大変そうだ。
はぁ…。
ため息なんかついてみる。
どうするかなぁ。
結局何があったのかわからなかったし。
そう...KAITOの種6 後編(亜種注意)
霜降り五葉
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朝、何かに起こされる。
みーみーと鳴くそれは目覚ましかと思ったが、違った。
氷KAITOだ。
時計を見る。四時。
…早起き過ぎる。
モカはまだ寝ているようだ。
つかいつの間にベッドの上に乗ってるんだこいつら。
ソファで寝てただろ。
「みーっ」
あーはいはい。何ですか。...KAITOの種4(亜種注意)
霜降り五葉
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玄関に入ると、大きく、コウの声が響いているのがわかった。
…五月蝿い。
美鈴を置いてすたすたとリビングへ向かう。
帰ってきた事に気がついたらしいコウが一層騒ぐ。
五月蝿いぞコウ。
「み!」
精一杯に伸ばしてくる手は、はたしてどういう意味なのか。
黒ゴマKAITOがお帰りなさいですと頭を下げてきた。
...KAITOの種21(亜種注意)
霜降り五葉
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カフェモカアイスとその他いくつかのアイスを自転車の籠にいれて風を切りながら走る。
いくつかの出来事を振り返りながら思う。
己の不甲斐無さと、コウの強さ。
二度、助けられた。
とても大きな二回。
落ち着いたつもりでいて、全く落ち着いていなかった。
冷静に成り切れずにいたせいで周りが見えなくなっていた。...KAITOの種16 後編(亜種注意)
霜降り五葉
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君にはまだ 教えること 出来ないのですが
ホントは 教えてしまうのが惜しいのですよ
だけど 君がボクの瞳を見るものだから
うっかり零してしまいそうになる ホントの気持ち
だから ね ボクだけの秘密兵器
ギミギミック フィルターマジック
レンズ一枚通しただけで
ボクのココロ 全部隠せるといい …ダメで...ギミギミックフィルター
シンギメル