「ただいまーレン。今日は話があ・・・」

菜美さんはにっこり笑った。

やっぱりいい人だなぁ・・・

「ぇと、お邪魔してます、お久しぶりです菜美さん」

「リンちゃーん♪」

「母さん、専務になったんだって？」

「え？何で知ってるの、レン」

「あ、私のお母さんが教えました」

「ああ、そうか・・・リンちゃんのお父さんも専務だものね」

「菜美さん、実はそれが問題なんです」


＊


「成程ね。でもリンちゃんのお父様の気持ちも分かる気がするわ」

「いえ。でも・・・」

「まあいいわ。とりあえず、今日はゆっくりしてってね。」

「来い、リン。部屋こっち」

「あ、おやすみなさーい」



「大丈夫、一日に二回もヤるほど俺変態じゃないし」

レンはヤらしいことを平気で囁いた。



＊



「で、何、話って。どーせ専務のことだけじゃないんだろ」

「そ。さっきの話聞いて、思い立つことがあったの」




「リンちゃんのこと・・・うちに住んでもらわない？」




やっぱな。

予想はしてたけど、ここまで当たるとは。

「専務になって、お金にも余裕が出てきたの」

「本当に？」

「勿論」



「お母さんはいつでも協力するから・・・」




「後は、レンが決めることよ。どこまでリンちゃんを好きなのか」





＊




今日は土曜日。

休日なんだし、近くのスーパーにスイーツを買おうと家から歩いていた。

それにしてもどうしよう。

あと５日後にはニューヨーク・・・




「リンちゃん？」

黄色くて長い髪をサイドテールにしているこの人は・・・

「ネルさん？」

「良かったー！話したいとおもってたの！今からウチ来ない？」

うーん・・・あまり気乗りはしないけど。

ここで断って逃げたと思われるのも何だし。

「えっと・・・じゃあ、いいですか？」



＊



「お、お邪魔しまーす」

「あ、リンちゃんだー！」

なっ・・・なんで・・・ここに、この人が！


「リントも遊びに来てるのー！友達よね？」


二度と見たくなかったのにー！！

「あ、あたし待ち合わせあるから。待っててねー♪」

「ちょ、ネルさ・・・」

ネルさんはウインクをして家から出て行ってしまった。




「リンちゃん、久しぶりー」

「・・・」

「そういえばリンちゃん、レンと付き合ってんでしょ？結構前から」

「・・・」









「もし俺がここでリンちゃんに手出したらレンどんな顔するかなー？」











目は布で覆われ、リント君の指はすでに私の服にかかっていた。












「大丈夫、俺をレンだと思えばいいから」