深閑とした漆黒の杜
終わりの見えない虚無の果て──
救いは要らない
嘗ての故郷(もり)に背向け 堕ちてゆく
夕影沈み 宵闇の覚醒
浮かぶ 青褪めた月
青年の咎は 永遠に赦されず
朽ちた墓標 焼けた瓦礫
霞む視界
刹那 捉えたのは
目に映る惨事(もの) 痛ましく
何処で間違えた?
偽りの御曹司(ぼく)には何も…
昔の記憶 精霊に仕え
教え守り 暮らしていた
ある日 領域内(うち)で泣く少年との邂逅
覡(ぼく)の知る世界 変えた
──ずっと囚われていた。外を知りたかった。
“友達”を騙し、杜を離れた。
“御曹司”(かれのかわり)は大変だったけど、充実していた。
不穏な影に気付けず…。
「息子を返せ!」
問い詰められた
命狙われて旧家(もり)へ逃げるが
姿はなく 教えを破った
“覡”(かれ)は何処?
無力な己 嘆けども
虚空へと消えていく
星夜に願うは
『 』
「殺されるぐらいなら、いっそのこと……」
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