このよはまぼろし
まるで紐を掴むように手に入れたと思ったらするりと抜けてゆく
くもの巣に首を絡めとられてもう戻れない。
かえれない戻れない振り返らない
現実などうたかたのように消えゆくもの
戻れないいくら声をからしてさけんだって
帰れないそれはまぼろしだから
灰のようにもろく崩れ去ってあとなどみせやしない
あきらめてこの世界はあたしには重過ぎる
あたしにはこの十字架を背覆ってゆくことなどできないの
あいしてるそんな言葉いうつか消え去ってしまう
だからほら今叫ぶよ サヨナラ
のばした手はまぼろし
まるで砂のように掴んだと思ったらさらりと消えてゆく
雲の隙間に光をみたってもう戻れない
帰りたい帰れない路すら分からなくなって
戻れないあたしは迷子だから
行き着く場所など分かりやしなくて
あきらめてよこの世界はあたしなど受け入れてくれない
探し方なんて愛し方なんて忘れてしまったの
あいしてるよそんなかおしないで泣いた後すらいつか忘れてしまう
だからほら今叫んでるよ サヨナラ
辿った糸はいくえにからみついて
あたしののどにからみつくの
もう戻れないよきっと忘れられるよ
だからほらもう 泣かないで
サヨナラ
サヨナラ
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