快楽ディストピア

「乞われるまま玩ばれて───」

昨年末の冬コミにて頒布したCDに収録の曲で、以前発表した「熱情ライアー」の前日譚にあたる曲になります。

インスト版はこちらになります→http://piapro.jp/t/_Jsq

【快楽ディストピア】詩／曲：葉の月

繰り返された日常が
僕の心を蝕み始める
触れる指と伸ばす舌で
震える悦楽だけ刻みこむ

身体で覚えて　言葉で覚えて
望みのまま素肌晒して
裏腹な笑みを浮かべているのは
世界を忘れるため？

抱かれて　啼かされ　弾けて　眠る
零れた水面に揺れる影法師
冷たい褥で飛び跳ね回る
昂ぶり始めた熱に犯されて

壊して　満たして　淫らに　誘う
夢うつつのまま何も分からずに
望んだ欠片がひび割れ落ちる
風の音がひとつ　格子揺らし消えた


紡いだ歌が閨に染み渡る
闇夜に招かれた烏一羽

乱れて　散らして　歪んで　沈む
付けられた傷が流すものは　なに？
見上げた月さえ無慈悲に嘲笑う
吐き出した歌が響く　宵の夢

壊して　満たして　淫らに　誘う
夢うつつのまま花弁を咲かせ
望んだ欠片が雫と消えて
白く色づいた身体　月が照らす