正しさにあふれた街では呼吸するにも正しさが必要だ。
 買いだめしていたポテトチップスを貪る。ふえる贅肉。ひとりきりの部屋でほんのかすかに蛍光灯のひかりがちらつく。ああ、汚れちゃったなって人さし指をなめてみじめ。ねえ、積木細工にしては脆すぎる。それが心だよ。
 オナニーをすれば自分がひとりだってわかる。別にセックスをすれば救われるわけじゃないけれど、それくらいはしたかったかな。救われたいと思っている。息を吸って救われたい。息を吐いて救われたい。それは間違っているよ、わかってる。


 正しさにあふれた街では生きているにも正しさが必要だ。
「わかっているから、もうじき死ぬから、どうかそれで許してくれないか」
 そうやって呼吸困難にあえぐ君が被っているビニール袋をはぎとって、そこではないどこかに連れていくよ。見てくれ、この醜い間違いだらけの私を。救ってほしいと駄々をこねていた私を。それでも生きているからコカ・コーラでも飲んで美味しいと思ってくれないか。


 間違いにあふれた私達に正しさが必要だというなら、そんなことをわめく肥溜頭どもに中指をたてることも正しささ。ファッキュー。笑おうぜ、それができないならせめて泣こうぜ。崩れ散った感情片でも握りしめていれば価値はあるから。

 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

生存戦線

久しぶりに投稿します。タイトル悩みます。
読んで軽くなってくれたら嬉しいです。

閲覧数:213

投稿日:2017/11/13 00:22:05

文字数:545文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました