未完成の地図を広げて目を閉じた
夜明けを合図にここから走り出そう
何か目的があるわけじゃないけど
神様のお告げとかによく似たもんさ
星が流れてく
月が笑ってる
「僕は旅立つよ」と手を振ってみた
滲んだ瞳の奥で確かに光ってるもの
それさえあればどこまででも行けんだって
不恰好だっていいんだ
指差され笑われても「これが僕なんだもん」って
ふんぞり返ればいいや
人間ってものは実によくできてて
多少の傷ならツバ吹きゃ治るんだ
そうしてここまで辿り着いたわけだし
バカみたいだけどバカにしきれないんだよ
立ち止まってばっかじゃ退屈だからさ
「僕は旅立つよ」とカバンを背負った
震える体を抱いて弱音を吐いたことも
いつか笑い話になってりゃいいんだって
未完成だった地図が鮮やかに色付いたよ
夜明けはもう間近だ
「さよなら」が響いた
昇り始めた太陽
僕の行くべき道を照らしてくれんだろ?
曖昧な答えはいらないよ
止まっていた腕時計が動き出して時を刻む
ほら 準備は万端だ
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