籠の中は自由に飛べない
ふと見た青空
自由に流れている雲達
僕も自由なりたい
いつになったら飛べるんだろ
僕を見た空は
静かに笑ってた
だけど今日の空は泣いている
「どうしたの悲しいの大丈夫」
小さな籠の中問いかける
すると空はこう言った
「大丈夫、心配しないで」
寂しそうな顔でこう言った
僕の大切な空を助けたい
でもどうすることも出来ない
だって籠の中の鳥だから
僕はここで終わっちゃうのかな

ある日僕の前に現れた少女
僕を見て「可哀想」と言った
だが、なにもしてくれず
ただ通り過ぎた
小さな扉を開けるだけなのに
「どうして何もしてくれないの?
僕は空に問いかけた
すると空はこう言った
「もう少しの我慢」
微笑みながらこう言った
誰か開けてよ小さな扉
狭い籠から出して
僕にあの空を羽ばたかせてよ
僕はまだ終わりたくない

たくさんの歳月が過ぎた
体力的にも飛ぶ事はキツイかな
「一回でいいから飛びたい」
願ったその時少年が来た
「その夢叶えてあげる」
そう言って扉を開けた

゜*。*゜*。*゜*。*゜*。*゜*。*゜*。*

開けた瞬間、寂しそうな鳥が
僕に向かって「ありがとう」
と言った気がした
その鳥は幸せそうに飛んで行った
お店に居た鳥を逃がしたから
後で怒られるかな
でもいいや
幸せなやつが増えたんだから