「マスター!♪」
多分、文章で表現するとこんな風になるんだろうなって思った。今日の青い彼は、いつにも増してごきげんである。
「カイト、ただいまー」
私は半分嬉しく半分苦笑いをした表情で、笑いかける。
「お帰りなさい、マスター!!」
すると、私の2倍ぐらい元気で可愛い笑みを返してくれた。・・・夏でもないのに溶けそうになったのは、カイトには内緒にしておこうっと。
「今日から、ゴールデンウィークですね!」
「まぁ、そう考えてもいいね」
あの苦しい春も過ぎ去り、天気はすっかり晴れ間が続く。すっごく爽やかな初夏の予行練習を前に、私もカイトもテンションが上がりっぱなしだったりして・・・!
「それで、ゴールデンウィークって、何するんですか?」
首を傾げるカイト。
「5連休もあるからなぁ・・・何する? カイト」
「んー・・・」
私の言葉に、カイトはしばらく考える。
「アイスを食べ回るってのは、どうですか?」
「・・・お店を回るの?」
「そうです」
「それも楽しそうだなー。・・・でも、せっかくなら、もっと楽しいことしたいなー」
「楽しいこと、ですか・・・」
考え込むカイトの目がキランと光った。
「なら、家でゆっくりしませんか? どうせこれから忙しくなるんでしょう??」
「そうだね、せっかくの休みだもん。たまにはカイトとのんびりするのも悪くはないかも!」
ついつい声が幼くなってしまう。・・・別に、カイトはロリコンじゃないかったんだけど、ね?
「そうですね・・・マスター」
少し低めのカイトの声。なんていうか、カイトしか無理なような気がする。
「ほんとにカイトは・・・可愛すぎるんだからね」
少し照れながらも、私にとっては本気と言える言葉を呟く。
「・・・僕としては、マスターの方が可愛いと思いますよw」
照れてる。カイトも照れてる。照れながらも、言いたいことはしっかり言ってる。
「カイト・・・」
「マスター・・・?」
「「・・・」」
「ちょっと、なーんで疑問符がつくの?」
「いえ、なんか普通っぽいかなと思いまして」
「えー」
「えーって言わないで下さい、えーって」
「・・・あはは」
「? どうしました??」
「やっぱり、こういう風が一番似合ってるのかもね、私とカイトってさ」
なんとなくカイトと目を合わさずに言うと、
「そうですか?」
意味ありげに、カイトはそう言ってほほ笑む。ような気配がした。それでも目を合わせない私に、
「マスター、別にいいと思いますよ?」
「・・・」
「そういうのじゃ、なくても」
「・・・」
「いやなんですか?」
「・・・」
「時間延ばしは、意味ありませんよ」
「んー・・・眠たーいー・・・・・・」
私は、カイトに身体を預ける。すぐに、私の背中に手をまわしてくれる。
「・・・カイトって、心なしかひんやりしてるねー」
「それは、僕の身体がマイナスイオンを含んだ磁盤で構成されているからですよ。まぁ、主な成分は、鉄とアルミニウムとスチールとマグネシウムなど約180種類なんですけどね。マイナスイオンは、その中の一部です」
「・・・にしては、肌触りが私と変わらないような・・・」
「それは、科学技術の進歩しすぎた結果ですよ、マスター」
「へー・・・」
科学技術が進歩しすぎると、こうなるんだぁ。
「私が住んでる現実世界も、すごいよ?」
「マスター。・・・現実世界は、電子世界には勝てないんですよ。本当の意味で、です」
私の髪を優しくなでながら、カイトはそっと言う。
「そっか・・・」
私は、心なしかひんやりする、カイトの体温を感じていたのだった。
ゴールデンウィーク!! ・・・でも、何する? 【マスターとカイト】
こんにちは、もごもご犬ですこんばんは!
どうしても我慢しきれずに書いてしまった・・・!
ほんとは、ゴールデンウィークについてツッコミするはずだったんだけど、うまく1ページ半までいけないなーとか思っていたら、いつの間にやらカイトと話をしていましたwwww
ちなみに、ネギとみかんの例の話は、あと少しで完成しそうです!
出来上がったら、必ず投稿しますので!><
次回も、お楽しみに!^^
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