◆桜花片◆
桜舞い散るかのように あっという間の恋でした
薄紅の記憶を今 なぞるかのように
陽射と風が色をつけていく
誰が呼ぶわけでもないのにね
また春は運ばれてきたのさ
冬の背中に手を振って 笑って
季節変わりに
別れはいつも ついてくるのさ
いらないのにね
空の青さも 桜吹雪も
切ないだけで
愛しさに任せきって 背中合わせの恋でした
うつろいに酔いしれきった 卯月の夜風
今の心が
時を重ねて 欠片になって
霞んでいっても
吹き降ろすような
花風の中 また逢えるから
帰らざる日を映して 止まったままの淡い想い
舞い踊る花片の中 駆け抜けるように
00:00 / 03:08
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想