意味も無くなぞった指の先は
古いカーナビ滑り
過去の栄華を示す
今はもう影も形無く
名前が走馬灯のように
ただ過ぎて往く
凍てつく窓辺から見下ろす世界
其れは嘗て見上げ
数えようとしていた
都会から見える星の様に
無機質で疎らな
川のような惨めさで
口の端から漏れ出る
白い靄が
心の奥底から求めている
願いを連れ去っていく
いつの日かまた
あなたに会える
そう信じて
ここまで
やってきた
でも
知っている町が
知らない街に
変わるくらいの
時が経とうとしても
私はあの日見送った
たった一つの星に会えない
嗚呼届かない別れの歌
二度と咲かない桜の花のように
消え逝く
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