生まれた訳なんて
そんなの単純さ
ただ僕が誰よりも早く
辿り着くべき場所に着いただけ

それからただ膜で隔てた
狭い狭い海の中から
息をしたくて
広い広い世界に出てきた

でも呼吸が続かない
何も知らずにただ飛び出した
腐敗した檻の中は
無垢で清廉な心穢して
無意味滑稽にただ傷つける
無機質で冷たい

泣きじゃくって
泣きじゃくって
それでも進むしかなくて
塞いだ心をこじ開けたのに
何も変わらなくて
痛みがただ増すばかりで
腑抜けた人間なんだ
ああ僕は

生まれ変わりというものがあるなら
彷徨った挙句僕は僕を選んだのか
なんて惨めで愚かなんだ
人は他人を愛せる生き物なのに
僕は自分を愛することで手一杯だ
ひとでなしの
ろくでなしさ

張り裂けて砕け散った
硝子の破片を集めて
剥き出た心を閉じ込めて
また笑って過ごしたくて
偽りのないありのままで
普通と呼ばれる日々を
手に入れたいのに

繕ったはずの心から
滂沱として溢れ出す
赤黒く淀んだ涙
繋いでも繋いでも
わずかな隙間からポトリ零れる
辛いよ苦しいよ

泣きじゃくって
泣きじゃくって
声も涙も枯れ果てて
壊れた心はもう戻らないと
知ってても
縋りたくて
限りなく零に近くて
叶うことのない確率だとしても良い

どうせ使い物にならないなら
燃えて骨と灰になるまで
最期まで足掻いてやるからさ
僕を生きるのはもうこれで終いにしよう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

海宙鞦韆

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投稿日:2024/09/26 11:46:04

文字数:597文字

カテゴリ:歌詞

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