明日奈

(あなたはここから出られるかしら)
A1
淡い紫色の蝶に連れられて
たどり着いた古びた城の前
扉を開けるとそこには
1人の少女が立っていた
B1
「ようこそ。この世界へ」
不気味に微笑む横顔
「これからかくれんぼ」...

君は覚えているだろうか
初めて会ったあの日のことを…
A
昼下がりの秘密の場所に必ず君はやってくる
初めはただ微笑み合うだけの日々
気づけば君との距離も縮まっていた
なんども(なんども)会う度に好きになるの
S
あの日見た青空のひこうきぐもは
どこか嬉しかった...

あの空の向こうには
何がある
遥まで続くその先には
どんな世界があるのだろう
流れていく雲
吹き抜けてく風
僕らを煽るように時が過ぎていく
たちどまっていても始まらない
退屈な日々を抜け出して
走り出せ明日の空へ...

まだまだ
悔しくて涙流した日も
辛くて逃げ出したい日もあったけど
最後は笑えるように
今を過ごそう
何気無く流れていく日々の中
やりたいことも見つからず
ただただ時計の針が進んでいく...

今日も君からのメールは来ない
分かっているのにただ画面を見つめている
今日は何を話そうかな
ただいまを告げて
両手で握りしめた携帯電話
暫くはメールできないかも
不意に零れたなみだ
どうして泣いているの
いつものことなのに何故か凄く不安で
今日から君のメールはこない...

明日は雨にならないかな
あの娘と彼が町に出掛けるの
どうしても気に入らないのよ 誰か止めて
僕を作ってよ ふと聞こえた声
君の望み叶えてあげるから
逆さに吊るされた 雨の神様
怪しい瞳で不気味に微笑んだ
これであの2人はバイバイだね
待ちきれないわ
あぁ明日は雨かなぁ...

明日は特別な日なの
お天気の神様
明日は晴れるかなぁ
明日は特別な日なの
噂の彼と街に出掛けるの
なにかなぁ明日の天気は
雨降らないといいな

私を作ってみて ふと聞こえた声
あなたの望み叶えてあげるわ...

あなたは不幸を呼ぶ娘
幼い頃から言われたこと
それでも側に居たくて
話したくて
叶わない願いをしてた日々
でも君たちは来てくれた
こんな私の名を呼んでくれた
ずっとこんな日が続くと思っていたけど
また人を傷つけてしまった
悲しい顔させてしまった...