桃子

どしゃ降り、水色の世界
ありふれた孤独を覚えた
吐き出す煙草の煙に
混ざってく感傷
「会いたくて仕方がなかった」
理由ならいつでも単純
「会えなくて…仕方がなかった」
理由ならいつでも単純だ
馴れ合って
舐め合って...

割れた硝子細工
傷を増やすパズル
拾い集め並べ
戻らないと泣くの
廻る廻る針も
堕ちて溜まる砂も
ただ無慈悲な顔で
今を織り上げてく
不可視なものを
確かにしようと...

離れ離れだね
放す手と手は
もう二度と絡まない
途切れ途切れにね
交わす言葉達
揺るがない答えに変わる
優しい
君はまるで春の陽
素直に惹かれ恋をした
今「ごめんね」と...

守る為に出来ること
堕落しても
探し続けた
答えは目の前にあって
僕は触れて放した
記憶覆う暗闇へと
溶けて沿えれば
泣いた意味に鳴いた鳥に
気づけるでしょう
「助けて」と僕の手を掴む...

閃光　恋に眩み
溢れた想いは
苺の様に赤く
雪より白いの
好きになればなるほどに
加速する臆病
鞄の奥で眠ってる
淡い抒情詩
君が好きです
七文字の想い...

四角い私の海
三日月明り
望んだ結末なら
すぐ其処　浸水
水面に映る虚ろ　移ろう現
溢れた涙　落下　接触 波紋
指折り数えてた
日が過ぎた
今度は何を折り何を追おう？
泡沫恋唄...

憂鬱と苛立ち
詰め込み走る電車
溜息と建前
吐き出し生きる私
人と人の隙間で
稚拙な呼吸　溺れる
青くて果てない窓越しの空が私に問うた　何がしたいの？
昨日と似てない新しい今日を探したくなった　心捲る
降車駅通過　冒険態勢　未知のルート
行き先と間隔...

あなたへ注ぐ雪になりたい
儚く消える最後なら
その腕に堕ちて行きたいよ
窓の向こう遠い世界が深い白で染まる
願い　祈り　微かな希望　全て覆うように
初めてね
並んで歩いた緩やかな坂道は
透き通る息 春の訪れを告げていたよ
終わる　もうすぐ枷が外れる
あなたへ注ぐ雪になりたい...