道端の煙草の吸殻
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エレベーターが上昇する。
扉と向かい合わせに大きな窓。
ひとり、遠くなる地上を見つめた。
今ならまだ、逃げられる。
この窓を割れたなら、
後悔する資格さえも失う。
悪くない。
エレベーターが止まる。
暗くなる。
ひとりだった。...I Needs to Be Bee’d with
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ねぇねぇ――。
あたたかな腕の中、届かない声で伝える。きれいな影が部屋に伸びてる。月は光じゃなくて影がきれいだと思うの。見て――。真っ黒の影と、真っ青な光。細い光が風に流れてる、不思議ね――、ねぇ?
なぁに――?
くるしい?
どうしたの?
私には、聞こえない。
それでも、わかるんだ...Lil’ Darlin’
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いつだっただろう。
最期の空は満天の星空だって決めたのは。
世界にはいくらでも高いビルとか山だってある。
けれど、この丘が
きっと空からいちばん近い。
この場所が私と向こうの町を繋ぐ場所。
どうしてあの日
死ななかったのかとか。
どうして
今まで生きてたのかとか。...God Bless the Child
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自らの瞬きにも気づけない 灯りの無い部屋にひとり
死んだ心を涙に浮かべ 朧気な無音の彼方思う
主を失った玉座はただ静かに闇を見つめる
俺が俺である証は 手に取ると灰になり零れていった
闇雲に腕を振り乱した
誰にも負けない武器が欲しかった
誰かを羨むこの胸の痛みさえ憎くて...SPADE
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真っ暗な夜の中 一筋の白い光。
気づいた時には大抵もう遅くて。
だからせめての思いで
僕は残像に手を伸ばす。
君に言わなきゃ、お別れの言葉。
頼りなく冷えた指先には
さよなら、よりまたね、の方が遠いみたい。
歪な距離だった僕らも、
いつの間にか 隙間が埋まっていた。
そんな風に きっとこの痛みも、...qwerty
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冷たく 深く 胸を満たす あお。
騙してた 自分の数だけ 鼓動が減っていく。
長い髪が揺れる度 空のにおいに包まれる。
優しすぎて 壊れそうだったから 振り払った。
長い距離を走った。
その先にあったのは
折れた十字架と 引き裂かれた僕の羽。
引き摺るだけの脚に あおが絡みついて
空っぽの僕が 沈...あお
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あなたを待ってる。
何色の風が吹いても、何度目の月が照らしても。
あなたが迷った時はいつだって。
あなたは今どこで歌っていますか?
どこかに忘れ物していませんか?
音とびをひどく気にしたあなた。
わたしの大好きなタバコを踏みつけるあなたが一番好きでした。
あなたを待ってる。
何色の雨が落ちても、何度...(仮)