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ほたり、庭に椿と雨。
中空に泳ぐ斜陽。
ふ、ふ、ふ。
声。傘。雨宿り。無音。声。陽差し。雨。
雨。雨。雨。
ふ、ふ、ふ。
左様ならの声は高らかに。
見知らぬ影が振り返す。
空。晴れやかに。雨は淑やかに。
夕陽に濡れた路に飛沫が跳ねる。...狐の嫁入り
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夕刻、家の近くを歩いておりました。
所々欠けたようなみすぼらしい小屋と、冬の前ですから葉も枯落ち寒々とした体になった桜の木との間に、人の影が蹲るのを見付けたのでした。誰か具合でも悪くしたのかと近づいてみますと、それはまさしく影そのものだったのです。
私の驚きはほんの僅かな間で、空気と固めた砂糖...霜降の影 文章
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霜降の影
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ゆらり(カラオケ)
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ゆらり
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私は傘に揺られゆらり。
掲げた想いも夢もみな、いつしか時間に溶けてゆく。
虚しさだけは変わらないものですね。
そして色褪せてゆく青写真。
ゆらり
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0番線(カラオケ)
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0番線
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そっと溜息をついた。
色のない風が流していった。
疎らに散った足跡が代わる代わる、
いつの間にかを繰り返した。
また明日も、次の明日も、
同じでありますように。
擦れた切符を握り、
ポケットに隠して――
足元、滲みついた影に、
ふと、笑いかけてみたんだ。...0番線
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ぼんやりと障子を透かした薄藤色に誘われて裸足のままで、
冷たい朝日が肌を刺すけれど僕の心は満ち充ちていたんだ。
暗がりに覗く町並みだけは昔とあんまり変わらないね。
流れる景色をふと横切るのは髪の柔らかい子供達。
「ピンクの象でも見に行かないか」と僕らは宵に駆け込んでさ、
苦い憧れを呷って、蒼白い月に...恋の唄_平成初期編
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恋の唄 平成初期編(カラオケ)
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電線が裂いた青空を 眺めて僕らは遊んでいる。
ぼんやり浮かんだ昼の月、白さに思わず遮った。
どうやらお月さんも疲れるようで、地に腰を据えて鳴いていた。
涼音に吹かれて、惹かれるように。
「おひとついかが」と風鈴屋。
「夜には明かりが灯ります。
それはそれは、可憐なものでして……」
意味も分からずに頷...蛍の風鈴
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蛍の風鈴(カラオケ)
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蛍の風鈴
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懐古症候群
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懐古症候群(カラオケ)