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【賛美歌】 まどろみのみどりご 【最終版】

山本ニュー

山本ニュー

kuopaさんhttp://piapro.jp/garpi_090の絵をお借りして、ニコニコに上げました。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2896567
まったく動かない静止画です。orz

 
 19世紀末ドイツに興ったネオ・グノーシズム運動は、その過激な活動とは裏腹に、幾多の美しい宗教歌を産み出しました。
 近年の研究でもっともとりあげられる機会が多いルリェ(R'lyeh)派は、特に音楽方面での活動に熱心であったことでも知られます。
 そのルリェ派の中心的教団であったクスル(Cthlu)修道会の賛美歌をミクの歌声で再現しました。
 原曲はクスル会の創始者フェリペ・ディ=ラーヴィクラフ(Felipe DiLaavicraf)による古ドイツ語ですが、ドイツ語はさっぱり分かりませんので、ミース・カトニック(Mees Katonic)歌唱による英語版を参考に日本語に移し変えてみました。
 オリジナルの崇高さにはとてもかないませんが、その一端でも伝えることができれば幸いです。
 なお、「まどろみのみどりご」を収録したミース・カトニックのアルバム『大いなる者、旧き者(The Great One,The Old One)』はスペインの「IMITACIONE y MENTIRA」レーベルからCDリリースされていますので、興味のある方はぜひ検索してください。


『まどろみのみどりご(Das Schlafende Kind)』

原曲:Felipe DiLaavicraf 訳詩・編曲:山本ニュー

まどろむみどりご 聡き母の胸に
今宵月も白き かんばせにて

この地に繋がれし 小さき者どもを
導き給う 放ち給う

偽りの道を 清め給え
真実を統べたる 御身のみぞ

気高き惑い児 我らの祈りに
今宵身じろぎせし
深き夢に

アーメン

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最終版のとくちょう
1.ながくなったよ!
2.ちょっとだけオルガンっぽくなったよ!(koholaさんどうかしら?)
3.そもそも賛美歌にブリッジ・パートがあるの?って質問はなしだよ!

  • 黒従者の夢の中の人

    黒従者の夢の中の人

    ご意見・ご感想

     はじめまして。

     http://d.hatena.ne.jp/servitors/20081225
     にて、『まどろみのみどりご』と『冬の祭り』の感想を書かせていただきました。

     もしかすると、このような解説日記はある種の楽しみを削り取りうるものだと危惧しています。
     (気付かない人がいるからこそ、価値がある作品だと思いますので)

     すでにアップしておいてからいうのもなんですが、記事に不手際などございましたら遠慮なくご指摘ください。
     すぐに修正、あるいは記事そのものを削除させていただこうと思っております。

    2008/12/25 16:48:13

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    今回は(今回も?)テーマは歌詞でした。
    二重の含みを持たせることができればなあ、ということでごちゃごちゃとやってます。
    曲に関しては、賛美歌として破綻のないものをということで(ここでほころびがあってはせっかくの歌詞が台無しになるので)、私が「賛美歌ってこんな感じだよなー」と思うものを注ぎ込みました。とにかく美しく清らかであってほしいと願って作りましたが、どうでしょうか。

    あ、忘れてた。タテマエ上はこの曲はカバーだった。

    >低音のウゴウゴ言っているのは
    「それはもちろんオルガンではない。また、声でもない。だが、その醜い音の中には、正義の血が隠されているのだ。その音、それは、オルガンになれなかった妖怪人間である」
    結論:押入れの音

    koholaさんのアドバイスを生かしきれずに不気味なものが残ってしまったのですが、これはこれで伏線として置いとくか、ってことで残しました。
    バレちゃあしょうがねえ。

    2008/04/11 00:43:46

  • circias

    circias

    ご意見・ご感想

    ミクの声は本当にこういうのに向いていますね。とても綺麗でした。山本さんというと色々チャレンジングなことをされている楽曲が多いので、この曲とはまた違った意味で興味深く聴かせて頂くことが多いのですが、この曲は音楽的探究心というより美しさが優先されているような気がして、今までとはちょっと異なる雰囲気を感じましたね。
    でも言うなれば、これもまた挑戦、とも言えますね。

    ところで、低音のウゴウゴ言っているのは、例の押し入れから聞こえてくるやつですか?
    なんかタグに、ネクロノミコンとか入っていますがw

    2008/04/10 23:17:40

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    うわぁっごめんなさいごめんなさいほんの出来心なんですぼくは禅宗ですがクリスチャンにはこれっぽっちも偏見はもってませんほんとです年とったら改宗してもいいくらいですそういえばぼくが大好きな作家のGKチェスタトンは敬虔なクリスチャンでしたしぼくがヒューマンビートボックスにハマるきっかけとなったタイトも熱心なキリスト教徒ですし(ry




    >例えるなら、「本物の花」よりも、「CGで描かれた美しくアレンジされた花」というイメージです。
     私が長々と書いたことを、たったひとことであらわしてくださいました。
     ぼくはフェイクな曲しかつくれません。ぼくが作ってきたものはどこかプラスチックな冷たさがあります。だから時折「ホンモノ」(たとえそれが未完成なものであっても)を見てしまうと、深いため息をついてしまうのです。
     ・・・それでも「いい曲だね」と言ってくれる方がいるので。だましているつもりはありません。できる範囲で力は尽くしているつもりです。きっかけがフェイクだっただけ。結果として「美しい」と言ってもらえるならそれはそれで良かったのかな。

     ありがとう。

    2008/04/05 22:03:47

  • e_honda

    e_honda

    ご意見・ご感想

     こんにちは。初めて書きます。
     初音ミクでは、こんな音質も出せるのですね。思わずウットリとしてしまいます。
     初期バージョンより最終版の方が、雰囲気として断然良いと思います。
     自分はクリスチャンなのですが、賛美歌「まどろみのみどりご」は、本物の賛美歌よりも綺麗な曲ですよ。例えるなら、「本物の花」よりも、「CGで描かれた美しくアレンジされた花」というイメージです。本物の花はいずれ枯れて土に帰りますが、CGで描かれた花はいつまでも美しいですね。  

    2008/04/05 21:11:56

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想


    >でも音楽的には異端のようには感じませんでした。
     ひとつには、私がポップスが大好きだからだと思います。けったいな音楽もいろいろと聴いてはきましたが、結局一番すきなのはポール・モーリアですから。キレイで心地よいメロディが好きなんです。自分もそんな音が作れたらいいな、と思います。

     もうひとつは、これは私の強みであり、弱みでもある点です。
     私が作るものはフェイクばっかりです。「らしい」メロディやアレンジを(実際に形にできるスキルはまだまだですが)作ることは得意なんです。
     逆に、真にオリジナリティのある曲を作ることができません。意識してかどうかは問わず、必ずどこかしらにパクリやらパロディが入ってます。今までアップした曲はすべてそうです。
     今回に関しても、私が考える「賛美歌」の最大公約数的なものになっていると思いますし、卒業ソング「仰げば尊し」によく似たメロディもちらりと顔を出しています・・・おっと、カバーのはずなのにそれはありえねぇ。偶然です、偶然。

     だから、「~風」だとか「~調」と分類できない曲を耳にするとものすごく混乱してしまうんです。そういう曲に出会いたくて、私はピアプロにいるんだと思います。
     実際に出会えましたしね、guruponさん。

    2008/04/05 17:20:57

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    グノーシズムについては私も誤解してました。wikiによると、オリエントに起源を持つ(=キリスト教以前からある)ものとしてグノーシズムを捉えるのが現在では主流のようです。へー。知らんかった。
     ここで私がいうネオ・グノーシズム(注:おそらくこんな用語はほとんど使われてません。あくまでもここだけの話)とは、既存のキリスト教に対するアンチとして登場してきたものです。世俗的で権力主義に陥った既存のキリスト教制度を否定するものとして、グノーシスの思想を取り入れたもののことですね。ただし、アンチである以上、否定すればするほどキリスト教からは逃れられないというジレンマも抱えています。

    2008/04/05 17:14:24

  • gurupon

    gurupon

    ご意見・ご感想

    ニコニコの動画でも見ました。
    グノーシスというものについては今まで良く知らなかったのですが
    結構現代の日本に影響を与えているのですね。
    でも音楽的には異端のようには感じませんでした。
    『偽りの道を 清め給え』の部分に特に恐るべきものを
    感じるなあ。

    2008/04/05 16:40:24

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    >phase_ten さん
    ごめんなさい、辛抱しきれずにあげてしまいました。
    phase_ten さんのメカニカルミクマルがもろに好みなんで、ミース・カトニック歌唱バージョンを作った際にはぜひ。

    >まぎれもない酸鼻…あ、いやいや…
    ニコニコにあった「みどりご」の画像を眺めながらこの曲を聴いてたら、我ながらたのしかったです。

    2008/04/05 15:19:43

  • kohola

    kohola

    ご意見・ご感想

    おお~、すばらしい。オルガンになった。
    賛美歌。私も判りませんが。。。。

    オルガン、リバーブとか工夫すればレスリーのビンテージオルガンもいけそうですね。

    2008/04/05 01:30:37

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    そもそもこれは賛美歌として「正しい」のでしょうか。
    賛美歌といえば黒百合姉妹しかまともに聞いたことがない私です。っておい。

    2008/04/04 20:18:31

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

    >koholaさん
    「オルガンA」「オルガンB(Aとハモる)」「オルガンA'(Aの1オクターブ下)」を混ぜてはいます。まだちょっと弱いかな?

    2008/04/04 07:05:00

  • kohola

    kohola

    ご意見・ご感想

    このバージョンもまだ全部ミクですよね?

    オルガンっぽく聞こえる瞬間があってハッとします。

    ヒトツ参考になるか判りませんが、オルガンパートをトラック倍にしてごく小さくオクターブ上の音を混ぜてみるというのはいかがでしょう?
    その昔、PSGとかで使っていた技ですw

    2008/04/04 04:04:15

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

     気持ち悪い低音はホントはオルガンをシミュレートしたかったのですが、やっぱり気持ち悪いですかね。パイプオルガンを入れてもいいんですけど、なんかもったいないなーと思って。って何が。

    2008/04/03 20:48:54

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

     グノーシズム(グノーシス)とはとことん単純化して言えば「この世界はニセモノの神につくられたニセモノの世界だ」という思想です。この前提を元に様々な世界との対峙が考えられるのですが、例えば、

    1.世界との接触を絶つ:隠遁から自殺まで。
    2.世界を拒否する  :「善」を行わない消極的なものから、「悪」のかぎりを尽くす積極的なものまで。
    3.世界の「外側」を目指す:この世界の外側にある「ホンモノ」の神に接触しようとする試み。方法はいろいろ。

     ルリェ派の思想は3.に近いです。
     ニセモノの世界につながれた人間の窮状を見かねたホンモノの神々の一部は、すでにこのニセモノの世界に到達している。
     だが、ニセモノの神の策略によって、ホンモノの神はその動きを休止させられてしまっている。
     ホンモノの神は、このニセモノの世界のどこかで、永い夢を見つづけている。だが、その眠りがさめたとき、ニセモノは一掃され、ホンモノの世界が創造される。

     ルリェ派の思想はざっとこんな感じです。具体的に「ホンモノの神」に姿形や名前があるらしいこと、その名は絶対の秘密とされていることが、他のグノーシズムとは分けて考えられる所以だそうで。中でもクスル会はその先鋭集団だったそうですが、詳細は不明。
    「まどろみのみどりご」は幼な児イエスと聖母マリアの歌とも読み取れるし、あるいは「みどりご」を文字通りに解釈すると・・・まあそんなこんなでクトゥルーとか喚び声とか多分偶然ですよ。うん、きっと偶然。やだなあ、もう。

    2008/04/03 20:47:00

  • pqr

    pqr

    ご意見・ご感想


    おおお、なんか低域のせいか邪教っぽい感じをうけてしまいました。
    透き通った歌声と合わさるとなんともいえない雰囲気ですね。なんかいいです(^^)。
    ところで、クスル(Cthlu)てもしかしてクトゥルーと関係あるのでしょうか?
    それで、ネクロノミコンやアイオーンなのかな???

    2008/04/03 03:25:40

  • kohola

    kohola

    ご意見・ご感想

    なんと、こういうのもいけるんですね。。。
    幅広いですねー。

    ここに書くのもおかしいですが、マッシュアップ。結構聴かせていただきましたw
    (まだまだアルっぽい。。。)

    2008/04/02 23:43:39

  • 山本ニュー

    山本ニュー

    ご意見・ご感想

     ルリェ派に関しては、最近になってようやく研究が進んできたらしく、詳しいことはほとんど分かっていません。
     クスル修道会自体もその規模や思想にはまだまだ謎が多いのですが、カタリ派に対する弾圧を記述した文書のいくつかにこの修道会の名前が出てくることから、おそらくはカタリ派系統の修道会から独立分派したものであったのではなかろうかと想像されます。
     ルリェ派の思想面においては、急進的グノーシズムと古代キリスト教的偶像崇拝、それに東ヨーロッパ的な神秘主義が奇妙な形で融合した特異な思想を持ち・・・とものの本には書かれている(らしい)のですが、なんのこっちゃよくわかりません。

    「まどろみの稚児」は、とあるけったいな趣味のレコード・コレクターに聞かせてもらった曲のひとつで、この修道会がいかにすごいのかというコレクター氏の延々と続くうんちくといっしょに聞かされたのを覚えてます。
    「ラテン語の原曲を日本語訳」と書きましたが、当然私はラテン語なんてさっぱり分かりませんので、かのうんちく話から私がでっち上げたものであることは白状しましょう。でも、歌ってる内容はそれほど間違っていないと思います。多分。

    「まどろみの稚児」も当時の記憶をたどりながらの再現ですが、さんざ聞かされたのでこれもそんなに間違ってないはず。ほんとはもっと長い曲なんですけどね。
     作者不詳ということになっておりますが、クスル修道会の創始者とされるフェリペ・ディ・ラーヴィクラフ説が有力だとコレクター氏は言ってました。
    「オーガス・ダ・レイス」でも、「ロベール・ブロッケン」でも、なんだったら「壇一知」でもいいんじゃないかと私なんかは思うんですが、そのへんは詳しい方にお任せします。


    ・・・ってのはどうでしょう?
     思ったよりも好評だったので、せめて2分くらいまで引き伸ばして頑張ってみようかな?

     ところで、
     誰だよ、「アイオーン」タグつけた神秘マニヤは?

    2008/04/01 22:45:06

  • Komet J

    Komet J

    ご意見・ご感想

    ネクロノミコンって(笑)

    教会っぽいリバーブが、雰囲気ありますね。

    2008/04/01 11:00:22

  • 綺羅(自称バイカルP)

    綺羅(自称バイカルP)

    ご意見・ご感想

    一瞬ネタじゃなかったのか!?と思いましたw
    普通に癒されました~

    2008/04/01 06:01:41

  • gurupon

    gurupon

    ご意見・ご感想

    サムネイルと名前が変わっていて誰だこれはと思ってギョッとしました。こういう曲を聴くとますます北さんとの共通性を感じます。ネタとはとても思えません。

    2008/04/01 04:55:53

  • pqr

    pqr

    ご意見・ご感想


    …すみません、日にちが日にちだったのでネタかと思ったら…なんと神聖でステキな!!
    まいりました。邪念を払うために、腹を丸めて出直してきます。
    素敵な曲ありがとうございましたです~(^^)

    ※訳詩・編曲のとこでバレバレなのがまた…(^^;

    2008/04/01 04:36:35