HIRAETH
HIRAETH
静寂 清潔 完璧なこの部屋で横たわる
貴方の躰 虚ろな目に映る光は綺麗で
私が私で貴方が貴方であるということを
忘れてしまう
それはきっと悲しいだけじゃないよ
少しずつ離れていく
狂気を孕んだままで正常さを保つように
形だけを残して
すべて壊してしまえたら
霧でも掴める予感がするけど
何にもないこの場所で
祈りたい私がいた
停滞 低迷 不確かな明かりを何と呼ぶ
甘美な記憶 言葉はいつだって私を抱いて
心は躰を躰は心を支配するように
求めて 縋り 這いずり回るのは生きる術だと
教えてくれたのは貴方
遠い日の貴方でした
紅く染まる空はまるで
命を燃やしたみたい
すべて壊してしまえたら
守れる刹那があると信じた
何にもないこの場所に
空っぽの貴方がいた
手を下してしまえたら
すべて壊してしまえたら
霧でも掴める予感がするけど
何にもないこの場所で
祈りたい私がいた
すべて壊してしまえたら
守れる刹那があると信じた
何にもないこの場所に
空っぽの貴方がいた