片羽根のアリカ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16383952
のmp3です。
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片羽 飛べないぼくらはただ不完全に慰めあい
憂いに霞む凍てつく夜をぼくらは怖れていた
いまだに明けない心相の夜 相対無常の幻想と
互いに腕を強く掴んで此処に「此処にずっと居ようね」
嘘だと知りつつ願いを刻む
たりない羽はきみとの絆と傷痕
弱虫
ぼくらは
傷口でふれあって幽々ふるえている
背中合わせに傷つけ、撫であって
泣きながら羽かかえ冥々夜に墜ちる
飛びたてない
ふたりで涙をそっとのんで
ふたりだけの秘密の儀式
萎れた羽を撫であうぼくらは精神的に閉じていく
きみの顔に安息は無くぼくを見て笑う顔は
憔悴の園 滴る悪夢 瞑い未来に沈めた
絆なる傷にくちづけ交わし永劫無縁の夜に拠る
飛びたつ憧憬諦念泥濘喘鳴見えない澄み空は
きみの視線はぼくを透りぬけ空を見ている
知ってる
あいして
いとしいって誤魔化して浮々わらっている
無表情にあいして、あいしあって
所詮ぼくはきみの羽の代わり
どうせ飛べない
知ってるのに羽を展く
手を掴まえ墜ちてゆく
傷撫で縛り付けて
ぼくときみは二人で一対
そんなゆめを壊そう
嘘の絆はもう、終わり
抱いていても口づけてもきみの羽にはなれない
羽は呪縛 希望は幻
それなら
もう羽はいらない
続いてゆくいくつものぼくらのひとりの夜
すれちがい 傷口を抉って
幻にすがりつきしにゆくきみの姿は
もう見たくない
だから、
片羽根 きみと在ったすべてを引きちぎって
血塗れでさよなら、泣きながら
傷口は癒えてない 痛む両足を引きずって
それでも歩いてゆくから
いつかきみと歩いてゆけたら
いつか
