フシアワセサガシinst
羨望に溺れ両脚を上げた
バランスを崩し屑に倒れこんだ
羽毛布団より暖かいかもな
見上げた空は落ち着く灰色だ
酸性雨のせいか涙のせいかな
優しく朽ちてく歪んだ頬の皮膚
そんなでも緩む醜い口元は
挫折の傷口にじんだ多幸感
嗚呼、まるで夢のよう
嗚呼、夢の中のよう
嗚呼、嗚呼、転んでしまった
掴んだ温もりが幸せだと思った
そんな瞬間に手を離してやったのさ!
安堵が濁ってく快感実感する
籠の鳥も外に出たら猫の餌
黒曜石の上では消炭色の埃も
月明かりの白の様 希望を持てる明るさ
泣き別れた胴体を尻目におめでたいこと
手首如きを嘆いて そうでもないと耐えられない
嫉妬に破れ拳を振り上げた
理性を失い鏡を殴打した
あの優しさよりは痛くないかもな
手指に広がる 青 紫 緑
泣き腫らしたせいか近視のせいかな
遠くの微笑み睨んでいる赤い眼
そんなでも嗤う拙い唇は
妬みの充血 溢れる悲壮感
嗚呼、まるで夢のよう
嗚呼、夢の中のよう
嗚呼、嗚呼、忘れてしまった
掴んだチャンスが居場所だと思った
そんな瞬間に飛び出してやったのさ!
願望を踏みにじる達成感感じる
檻の猫も外に出たら鳥の餌
白石英の上では灰青色の埃も
日を遮る黒の様 絶望顔出す暗さ
才色兼備な奴等 瞼をしつこく掴む
隣の庭園覗き こんな事もう耐えられない
掴んだあの手が友情だと思った
そんな瞬間に唇を嚙みちぎった
友の小躍りも許せぬ小さい虫
やはり僕は可哀想で幸せだ!
掴んだ幸せの味を嚙み締めながら
恵みを無下にするように泣き叫んだ
溢れる嗚咽はもはや爆笑の域
餓鬼の俺も外に出たら笑いの種
イツマデセカイヲウラム
フコウフシアワセサガシ