月光
久し振りの投稿でございます。
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今日がもう静寂（しじま）の向こう
空しく遠ざかる
風見回り 電灯の光拾って
影の誕生
思い出す震える声
遅れていく歩行
夕闇に沿って
蒼い残像ゆっくり沈んでく夜に
一人きり上昇 浮遊舟に乗って
君は艦上
北の空を巡る航路
乱れていく雲の模様を見下ろして
暗い空に光は淡く
行く手も見えはしない
今はこの機体で
月明かりを縫って 君の記憶を編んで
飛べるだけ飛ぼう
旅立つ君に届くように
遠い灯の星座も
時の漣（さざなみ）の向こう
虚空に銀の砂絵を指先で描いて
風を待つように
ここで明日は求めないと
今生まれて行く
黒い翼追い越して
そう 暗い空でしか
小さく儚い希望は見えはしないから
恐れないで昨日を強く蹴って
凍みる風に乗せて
呼べるだけ呼ぼう
旅立つ君に届くように
君の未来にさえ届くように
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うた：初音さん
