雨ノ陽炎
雨ノ陽炎
音楽・絵 ハルカ
重なり手 より深き紅思い
たれぞ陽炎(かぎろい) 燃ゆる我が胸
立てば芍薬 座れば牡丹の花 歩けば百合のように
ただ輪郭をなぞれども 霞ゆくは定めとして
夢うつつなる音に 我が身震わす雨の間に
あぁ空蝉の面影に心映らぬ水面はゆれる
散りゆく花弁にたそがれもせず
眼に映るは月灯りのみ
夜風になびゆく閃光たぐりよせて
途切れぬ思いを重ねてゆく
一片だけでも叶うなら
輪郭をなぞるより霞深き雲の間に
陽炎(かぎろい)の面影に幾度と色は重なれど
夢うつつなる音に 我が身震わす雨の間に
空蝉の面影に心映らぬ水面はゆれる