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もう誰も愛さない

夢永美朱

夢永美朱

生まれた時の境遇はそれぞれ、
これは、理不尽なまでに過酷な境遇に生まれた少女のなれの果てを描いたもの。

【歌詞】
醜いこの世界、醜いこの家系
憎しみ合う二つの血縁の間に生まれ
どんな一時さえ唐突にぶち壊され
私の心の愛や慈しみは死んでしまったわ

祖先は争いの火種を多く作り残して消えた
父は継ぐべきものの全てを放棄し何一つ残さなかった
防音効果の無いドアから執拗に響く母の罵声
いろいろ押し付けているくせに根拠も責任感の欠片もない

発言を二転三転させて私を振り回さないで
威圧的に押し付けるくせに当てが外れりゃ必死に言訳
もうここは私の居るべき場所なんかじゃないわ
この手で紅く染めてそして永遠にサヨナラ


街を埋め尽くした人ごみの中一人
心の拠り所を探して彷徨い続けた
だけどそれはもう既に何処にも存在しない
代わりに溢れ返るのは私が目の仇にしたもの

どんなに目を逸らしていても、どんなに逃げ続けていても
執拗に私を追いかけて目の前に現われて見せ付ける
かつて好きだったものは全て、跡形もなく消えてしまった
興味すらないのに執拗に奨めたりしないで、胸糞悪い

敷かれたこの秩序までも私の求めるもの許さない
ならば私はこの秩序も繁栄したものも全て破壊するわ
「甘えるな!」と怒鳴って殴るドラマはいい加減見飽きたわ
この世界は屍でいつか溢れ返るサヨナラ

私の心の拠り所は何処にも無い
そして誰も私を受け入れない
私は何のために生まれて来たのですか?
もしかしてこの世界を滅ぼすためですか?


全ての始まりが選べず苦しみだらけだったとしても
信じていればいつか報われると思いながらずっと生きてきた
でも全てに失望させられ、皆上から見下していて
優越感に浸るその目が私を破壊へと駆り立てる

どんな非難や糾弾されても、全て理由の肥やしに過ぎない
この手は最期の秒読みを始めさせて滅びの宣告をするわ
誰かをどんなに愛しても裏切られて理不尽な仕打ちをされて
最後まで持ち続けた信じる心も完全に死んだわ

私はもう誰も愛さない、愛するため生まれた訳じゃない
この運命を課した神も憎い、だから私も自ら滅びる
もうここは私の居るべき世界なんかじゃないわ
この手で灰塵にしてそして永遠にサヨナラ