空に向かう/初音ミク
パラシュートを着けて
飛び降りた地上8000フィートの空
逆風の真ん中で
重力に吸い込まれてゆく身体を
上昇気流に乗っけて
光り輝く星屑を撒き散らしたこの宇宙に
一人ぼっちで不可思議なこの僕を
再認識したんだ
環状線を延々といつまでも
低速度で走り続けるように
終わりなく変わり映えしないこの世界にあっても
束の間の夢も希望や恋も何もかも飲み込んで
この限りない空へと映し出してゆけばいいや
動き出した現在が凍りつくことはもう二度と無いさ
さあ歩き出すんだ 君と一緒ならば
何処までも行けるんだ
「最愛のあなたへ」
大袈裟なこの想いを伝えに行くんだ
向かい風の中 でも立ち止まらずに歩き続けんだ
どんな壁も乗り越えるためにある
誰もまたそうやって今日を生きている
気付けばきっとその胸に明日を抱けるように
掴みかけてまた取り逃がした答は雲の中
舌打ちしながら悔しさと歯痒さを噛みしめて
両手じゃ数えきれぬ願いをあの空に託したら
今 追いかけるんだ その手とその足で
雲を取り払いながら
何処までも行けるんだ
君となら行けるんだ
Written by Poe