「ウブリエ」 inst
朝を抱き寄せた
おぼろげな夜の向こうに
揺れる羽が連れてきた
夏風と、花の匂いを
解けた夢
名残りに触れたくなって
目をつむった
心が晴れない今日に
少しだけ、許して
話して
零して
また、あなたが遠くなって
便りの無いまま過ぎ去って
褪せて、乾いては枯れるよ
このまま、忘れて
覚えていた言葉が
夜に紛れて
消えそう
美しくあればあるほど
懐かしさが嫌になる
蒼い日々の亡骸を、今日も燃やせず
眠るよ
揺らして
梳かして
また、あなたが遠くなって
明日になれない夜だって
想いが途切れることはないよ
溺れて
汚れて
気づけば、大人になって
何も分からない
何も変わらないまま
話して
零して
また、あなたが愛おしくなって
明かりのない毎日だって
涙に変えて、別れるよ
このまま、忘れて
覚えていた全てが
夜に紛れて
消えそう