「最愛」 inst
奪い合うように僕等叫び続けた
嘘みたいな日々の隣で
途切れた夢に戻り着くことはないよ
明日も枯れればいい
全てが終わりし日の事
朝を撒いた影の中
あどけない恋への憧れも思い出せやしないなぁ
確かにあったのに
また、その声で呼び覚まして
明日の晴れを知るように
伝えきれずに消えた言葉
塞いだ目に濡れていた
彼方へ流れ行く波の群れ
掴まり立つ場所も無く
茜に染まった海を棺にして
花を投げよう
このまま朽ち果てるだけの命に
触れる手があるのなら
少し、その呼吸が尽きるまで
繋がっていようぜ
名残り月の浮かんだ空が
すれ違いの答えだと
最後はいつも独りになる
分かり合えたはずなのに
また、その声で呼び覚まして
乾いた火に燃えるまで
汚れた傷が深い夜に見えた
静かで美しかった