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「曲募集中【北のペンギン――かつてそう呼ばれた鳥たちに捧ぐ――】」の創作に利用した作品

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(一番)
 知っていますか北の海
 かつてはペンギンいたことを
 百年以上過ぎたけど
 そんなに昔じゃありません
 北極近くの寒い海
 ペンギンたくさん泳いでた
 みんな楽しく暮らしてた
 けれども人間やってきた
 飛べないのろまな鳥たちは...

曲募集中【北のペンギン――かつてそう呼ばれた鳥たちに捧ぐ――】

目白皐月

目白皐月

 この作中に登場するペンギンという鳥は、実際にはオオウミガラスという鳥です。
 もともとペンギンとはこの子たちのことでした。後から南半球でそっくりな鳥が発見されたため「南のペンギン」と呼ばれるようになり、やがて北のペンギンことオオウミガラスが絶滅してしまった為に、「南の」が取れ、ただペンギンと呼ばれるようになったと言われています。
 オオウミガラスは、モアやドードーやリョコウバトほどの知名度はありませんが、絶滅動物の中でも、一、二を争う悲しい滅び方をした鳥です。飛ぶことができず、よちよちとしか歩けない彼らは、人間の無差別殺戮から逃れることができませんでした。味が良かった(南のペンギンは不味いらしいです)為に、次から次へと殺されて食べられてしまい、何百万羽といたオオウミガラスはついに五十羽足らずになってしまいます。かろうじて生き残った彼らは、エルデイという小さな島に暮らしていました。
 ところが、博物館の人々がガラスケースに入れる剥製を欲しがったために、一気に値段が高騰し、その僅かな生き残りも殺されてしまったのです。こうして一八四四年六月四日、卵を抱いていた最後のつがいが殺されて、オオウミガラスは絶滅しました。彼らを保護することを考えていてくれれば、今も生きたオオウミガラスを見ることができたかもしれなかったのですが。
 もっとオオウミガラスについて知りたいという方には、私が読んだ次の書籍をお薦めします。どちらも絶版ですが、図書館などにあるかもしれません。

 ロバート・シルヴァーバーグ著『地上から消えた生物』
 絶滅動物について書かれたノンフィクションで、オオウミガラスの章があります。

 アラン・エッカート著『最後の一羽』
 こちらは小説で、生態などに少々疑問がありますが、優れた作品です。ただし半端じゃなく重苦しい作品なので、読む前には覚悟してください。