秋入日
淡い光纏いながら 君は急に僕に振り返り
穏やかな微笑み浮かべ 僕の手を握った
夏が過ぎ 肌寒い季節への入口
僕は一人 家路を急いだ
校庭の隅っこに ふと目を止めた先
コスモスと君の後ろ姿 見つけた
時は止まり 息も出来ずに
思わず見入った
風が運ぶ秋の匂い 君は急に僕に振り返り
驚いた僕を見つけて 小さく手を振った
落ち葉舞う街路樹の 下を歩きながら
僕は君の横顔を見ながら
考える 君はなぜ 僕を選んだのか
こんなにもさえないばかりの僕を
君は不意に 歩を早め
先を歩いた
淡い光纏いながら 君は急に僕に振り返り
穏やかな微笑み浮かべ 僕の手を握った
君がくれたこの温もり 僕は強く心に決めたんだ
まだ少し頼りないけど きっと君を守るから
君を信じ歩いていこう 君を決して悲しませないように
不意に吹いた木枯らしの中 君の手を握った
ずっと離さぬよう