【鏡音リン】「絶対深度」【オリジナル曲】
軋む扉の音にも怯え
鼓動するすべての物恐れ
私はそれを聞き取るだけで
またあなたから逃げ出すの
羽音が唸りをあげる
誰も私に気付かない振りしてる
存在も許されないままで
何を聴きながら向かえばいいの
憶えてる始まりの記憶
今鮮やかに
奥深すぎて取り出せないはず
だけど痛みを、災いを、掻き立てる
切り離せない影のような目で
音楽は涙をかき消すの
一人問われた瞬間何かが半分見えなくなる
だから眠りについたの
絶対を手にした深い場所から
私が耳にしたものすべて
痛いほどの静けさのすべて
飛び交う音の隙間に見えるかたち
突然の出来事だから
些細な出来事、でもすべてを狂わせたの
さりげない言葉に悪意は無い
けれどいまさら曖昧なはずの感覚が
何故か悲鳴にも似た軋みを上げた
囚われた体横たえ
長い旅は今始まりの予感を感じさせるから
閉じられた世界
捻れた気持ちを抱えたままでも
湧き出した感情が旋律に変わる時
風景は見えないはずの命写し出すから
イメージが悲劇を描くなんて
色彩が限界を描き出す
静寂が紡ぐ音階
乾いた世界で予感がすべてを飲み込んでしまうの
還る時は今
絶対を見つけた深い場所まで