トランジスタ人間
何にも言えなかったカナリア
空を割って咲いた
一輪の花を見つめてからそして
宙を舞うトランジスタに
記録、打ち込んで
君はまるで絵に描いた様な主人公さ
順風満帆なんてないや
空を切って三振
悪戦苦闘、四面楚歌、嗚呼、そしてそして
不安定な感情に、不安要素
水素混ぜたなら
周りから消えて消えて砕け散って
頭、ぐるぐるグルグル掻き回して
君は渦、愚図、渦、愚図、渦を巻いている
泣いちゃった、泣いちゃった
雪の様に冷たく溶けて、ひらひらひらひらひらと舞い落ちて
もう、見えない、見えない「見えないよ」言えない
僕は君にずっと「あのねのね」問いかけてみる。
飛ぶ事を恐れたカナリア
鏡に映る
微分、目分、自分、二進だってだって
自由を求めて二次元の
広く、伸ばした
白い壁画にラクガキを描いて
描きなぐって
空っぽの心に水をあげて
枯れてしまわないで
君は多分、性分、止まって、待ってずっとずっと
ガラクタな言葉は
鋭く、鈍く
僕はこのまま妄想(とき)の迷路に迷い込んで
空いちゃった、空いちゃった
一枚の紙は脆くてすぐ、はらはらはらはらはらと崩れて行く
嫌…言えない、言えない「言えないよ」見えない
君は僕にそっと「ごめんね」と言いかけている。
吐いちゃった、吐いちゃって
小さな想い想いは積もって、さらさらさらさらさらと流れて行く
そう、止めない、止めない「さよなら」を言えない…
僕はこのまま、一生「無限後悔(ループ)」でニューゲーム
泣いちゃった、泣いちゃった
雪の様に冷たく溶けて、ザラザラザラザラ「ザラじゃない」と君は
もう、飛べない、飛べない「カナリア」は要らない
最後の日はずっと君を抱きしめて
「さよなら」
泣いちゃった、空いちゃった
咲いちゃった、消えちゃった
消えちゃった、消えちゃって
消しちゃって、見失って
忘れちゃって、逃げちゃって
怯えちゃって、震えちゃって
戻れなくなって、飛べないまま
もう、さよなら。