星とパレード
ずっとずっと昔の話
いつも私独り泣いていたの
きっと、きっと掬い上げてくれる
いつかそんなこと
だけど今
例えば全部失って
あれ以上なんてないんだって
あなたのいないパレード
なのに未だ
これ以上嘆いて喚いたって
届かない
くだらない二人のロマンス
ずっと言葉を紡ぎ
詩を読んで囁く夜に
こんなこんな綺麗な月空を
独り眺めている
馬鹿みたい
どれほど強く願ったって
戻れやしないってわかったって
寂しいだけのパレード
肌身には
緩く残った体温が
悪戯に
肺を燻るの
瞬く季節が
終わりを迎えるのに
エンドロールは流れないまま
痛くてまだ
癒えるわけなくてただ
壊れてしまった傀儡のように
だから今
例えば全部失って
あれ以上なんてないんだって
あなたのいないパレード
なのにまだ
終わらず続いてくフィクションの
幕引きは
御伽話のような