トキユカバ
キミが生まれたその夜は星の綺麗な夜でした
凛と水面は澄み切って 寄せて返すはうなりだけ
世界情勢(もよう)はいつの日も模倣で
黄昏の帝国主義(ゆめ)を抱く
ボクが哭いても 遠い海の果て
キミガヘイキダカラ
薫る汐風、時を越え 燻る磐城の澤風と
黒い津波が過ぎ去って 淡い記憶は薄れゆく
國の未來にその命捧げて
永久の闇へ消ゆ
何を求めて 遠い海の果て
紅く染めたのだろう
人知れず護り戦い砕けた眞鐵は
後の世の、死して礎となり
今も静かに眠る
キミの涙は 遠い海の底
蒼く彩るだけ
今も聞こえる あの銃声と叫ぶ友の声も
今は眠れよ 夕凪の世を
此処で願うからさ