「Start」
「Start」
陽の光 空気に溶けて
眼に映るあの青さが
眩しくて下を向く
足元にあったのは
灰色の世界
太陽に潰されて
伸びた僕の影は
届きそうにない場所へ
この手が何か
掴めそうな気がした
夜になって 気付く
飲み込まれていく あの子は誰?
分からないふりをして 目をそらし
今でも変わらないまま
月明かり照らされて
伸びた僕の影は
届きそうにない場所へ
この手が何か
触れていた気がした
変わらない朝が来て
昨日と違うのは
雲ひとつない空が僕を見降ろして
飛び立てる気がした
少し距離をとって
加速するのは風景
つま先から切り離した世界を
あてもなく飛ぶのさ