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「冬至のパレード (3) 了」の創作に利用した作品

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 僕の方ももっと驚いていた。
「そんな。まさか」
 僕は助手席の背もたれを乗り越えて後部座席に移った。
「ね。リンちゃん。もしかして、君。……死んだの?」
「えっ? 死んだって、私が?」
「うん」
「ううん。生きてるよ。どうして?」
 リンはまだびっくりがおさまらない様子で、ゆっくり、小さな声で言っ...

冬至のパレード (3) 了

gatsutaka

gatsutaka

 本作品の元になったものは、これの4倍くらいのボリュームがあるシナリオ版だったりします。その最後の部分を抽出して小説風に書き変えました。
 本来の時代設定は少し昔のことにしていました。その影響で、時代を現在として逆算すると世代的にちょっと苦しいことになります。絶対に有り得ないことでもなさそうなので、目をつぶって下さい。
 
 金髪でひげを生やした老人顔のカイトというのは想像しにくいかもしれないですね。
 KAITOはKite(カイト)に脳内変換し、その上でKiteには凧や鳶という意味がありますので、そこから名前を付けました。ビートルズのサージェント・ペパーにMr.Kiteが出てきます。あれは苗字だから違うなあと思いつつ、欧米では苗字を名前にしてしまうケースがありそうなので。
  アーサー・C・クラーク  ――>  クラーク・ケント
  Sir Arthur Charles Clarke -->   Clark Kent (最後のeが違う?)
「その認識間違ってるよ」という場合はご教示下さい。
 ファーストネームがKiteという人が普通にいるのかもしれないですね。
 
 レンとリンは淡い関係(それ以前かも)の小六同級生という設定です。
 メイコは一作目に続いて、学校の先生にしました。私の中では割とそういうイメージがあったりします。一作目が老け役で申し訳なかったので、今回は若いままです(死んじゃってますけど)。
 
 舞台の殆どが車の中のため会話主体(元がシナリオのせいもあります)で、全体に稚拙なのは作者の力量の反映です。特にⅢ章は話の時点がころころ変わるので分かりにくくなっています。メイコ先生の長セリフは困りましたが、どうしようもなくてそのままにしています。
 
 ネズミと馬は子午線(しごせん)の象徴にしています。
 二分は、地球から見て太陽がその直径分だけ移動するおおよその時間です。太陽の西側の端が子午線にかかってから東側の端が抜けるまでの時間になります。
 時刻が十二時ではなく十二時二〇分なのは、ロケーションを作者の地元に想定しているためです。

 出来はともかく、シナリオ版の頃から少しずつ作り込んできたたかなり思い入れのある作品です。
 感想など頂けたら、泣いて喜びます。