宴~ふたつの歌~
宴リメイク。
宴~愚か者のうた~
「さあ、祝おうか」
東に旅立ち 西へと帰る 来た道辿り また瞳に戻る
御胸に抱く 狂喜の仮面
重ねた嘘は やがて真実と 成る
流れるのは風か?
例え時が止まれば それに気付く事なし
連なる命が
全て泡と消えれば 目を向ける者なし
花を手向ける者 なし
私はうたう よろこびと共に
悲しみのせて 夜通し踊る
痺れた身体 掠れた声
やわらかな闇へ 光が背を押してる
漆黒のベッドへと
宴~生贄のうた~
東の雫 砂塵に消えた 来た道辿り また瞳に戻る
探しもされぬ 失くした仮面
永久なる光 虹の門の果てに
「乾いた大地に 血を降らせ
強い風に乗せ あの体を射抜け」
贄の娘は つぶやいた
羽ばたくように 谷底へ落ちながら
最果ての日が 眠る事を忘れれば 愚かさに気づくだろう
眠り続ける 空の下(もと) 仰げば 無力さに嘆くだろう
己を呪うのだろう
私はうたう 悲しみと共に
よろこびのせて 口笛を吹く
雨が降ったら 思い出す
娘の祈りが 届かなかった事