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仄かに漂う匂いが 古めいた色を連れて ぽかりと隙間のあいた 俺の心 乱してゆく 剥がされてゆく記憶は 細かく篩に掛けられ 都合のよいものばかりで 俺の中 埋めようとする 嘘だろう? そんな小奇麗な曲だったわけない 歌を止め 歩みを止め 外見だけうまく上塗りか? オルゴールよ お前が二度と音色を紡がぬ...
ぶっ壊れたオルゴール(歌詞)
Ytterbium
「ぶっ壊れたオルゴール」の歌詞です。 曲(レン)→ http://piapro.jp/content/2hbm21wp744o5pgv 某所でリクエストがあったので、載せておきます。 転載は自由ですが、改変はやめてください。 【歌詞のイメージ・ノート】(2010/11/07追記) 作詞当時(2008年4月~5月頃)の手帳に、歌詞を作る前の漠然としたイメージが書き付けてありましたので、公開します。 自分でも「あ、そういう意味だったんだ」とか。年かなー。 会議のメモやなんかと一緒に書きなぐってあるところを見ると、当時は何というか…ボカロのことが常に頭の隅にあったんでしょうなぁ。 ※ 曲の方の解説に書いたとおり、私自身の心情が割と実直に吐露されてはいますが、歌詞の背景自体はあくまで創作なので、「俺」=完全に「私(Ytterbium)」というわけではありません。 しかし、何があったんだ、俺w 以下、メモ。 ほのかに古めかしい香りがする。 懐かしい音色、旋律。 お前が歌ってくれたあの歌。 いや、嘘だ、違う。 俺を惑わそうとするな。 きれいなことばかりではないか。 季節がめぐれば、どんな出来事だっていいものに思えてくる。 そんな味付けで、俺の心に入り込んでくるのはやめてくれ。 お前には、もうあの歌は歌えない。 歩みをやめて、そんな歌しか歌わないというのなら、 もはやお前は、ただの箱。 お前は、お前ですらない。 誇りや、希望や、美しい音色が本物だったあの頃。 俺は、お前のその歌が好きだった。 本当に好きだった。 その鏡に虚像を結び、すすけたまやかしのオブジェで飾る。 そんなのは許せない。 さぁ、さよならだ。 あの日のお前とは夢の中で会う。 もう、お前には用はない。 最期に本物の海を見せてやろう。 静かを装う青い水面。 空虚となったその箱の中には重い記憶を敷きつめて。 はがれた漆には過ごした日々を焼き付けて。 思い切り叩きつけてやる。 そして、藻屑と化すがいい。 ◇ もちろん詩の解釈は、曲を聴く皆様それぞれに委ねますので、作詞者の当時のノートではこんな感じだった、という参考程度で。