emiti0n

君はとても嘘つきで
僕はもっと嘘つきだ
≪優しい嘘≫なら構わない
言い訳はお手の物
本当のことなど何一つ無い
役柄は完璧さ
「ねぇ、僕と踊ってよ」
どうしても真実(ほんとう)が良いなんてロマンは疾うに棄てた
甘い夢を見たいような、ある種の痛さだけを残して
「一層のこと、命尽きるまで愛してみたいね」...

逃げ出したい訳じゃなくて、私はただ　逆走(はし)りたい
見失った気がした　ずっと先の　その結末のように見えた物
それなのに　きっと　私が伸ばした手の先の　鏡像が壊れる
碧い共鳴！
機関銃(マシンガン)のように吐き出す　旋律
声が嗄れてしまう事が何よりも　怖い
駆け抜けたい筈なのに、私はただ　躊躇して...

僕は　矛盾する　一個の　限界
駆け抜ける　鮮やかな　真っ当な　それでいて
不確かすぎる日常と　罠
君に　見えない　数多の　象徴
追い越して　音のない　神妙な　それさえも
色褪せていく現実と　罪
そうして本当のまぼろしを見る
(知り得ない空想の端末)
欠けていく記憶の硝子
(見過ごした短絡の永遠)...

色とりどりの「マチガイ」を
お気に召すまでどうぞ召し上がれ
愛し　抱き　溺れて行けど　真実はどこにも無いの
足踏み外した階段の
その先に見たことも無い世界が？
狂い　痛み　泣き喚けど　既視感からは逃げられない
壊れた鳥かごに　すがりついても　過去は幻
鍵をなくした扉の前で　夢の終わりを待っている
「...