ＴＡＡ

　幻蒼の宴
Ａ
学校から戻れば　直ぐに塾へ行かなくちゃ
帰りはもう暗くて　お腹ペコペコだけどね
ママよりも早いから　いつも独り寂しくて
パソコンを開いたら　違う私になれるのよ
Ｂ
そうよこの世界ならば　みんなお姫様
素敵な洋服に着替え　街に出掛けよう
それは誰にでも叶う　夢の物語...

　あなたに出会えて
あなたに出会えて　生まれ変われたの
独りきり過ごす夜も　温もりを感じているわ
あなたを愛する　心の強さが
支えてくれているのね　もう二度とはしない
手首を見つめ　過ちに気付いた
あの奇跡の様な出会いに
ありがとうと言いたい
あなたに出会えて　生まれ変われたの
灰色に見えた街も　少...

　男だけは譲れない
メールをしても　近頃返事　来ないから
電話をしても　つれない返事　繰り返すあなた
何だか急に　態度を変えて　おかしいわ
焦りが募り　心の中を　探り出したい
相談できる　あの子にまだ
連絡　出来ずに
たった独りで　悩んだまま
眠れるはずがないじゃない
どうなあっているのよ　出口の無...

　ママはいつも二日酔い
朝はいつも　早く起きて
忙しい　毎日よ
御飯炊いて　洗濯して
いつでも嫁に　行けそうよ
テスト前も　関係なく
テキパキと　こなすのよ
ほんと少し　困るけれど
だけどいいのよ　ママが好き
どんな時だって　優しいママなのに...

　唱 行 寺 （しょうぎょうじ）
真直ぐ歩けば　陶都橋
左曲がれば　昭和橋
思わぬ出会いに　浮かされて
見慣れた景色も　色鮮やかに
小さく咲いた　恋の花
祈願成就か　唱行寺
土岐は流れて　庄内へ
ついて行きたい　いつの日か
逢えない季節も　晴れやかに...

　約 束（唱行寺２）
約束の場所で　全てを忘れて
ただ待ち続ける　雑草の如く
想い募らせて　願いは叶わず
彩りも判らない　夕陽に染まる虎渓山
土岐の煌めきが　慰めてくれる
明日こそ逢えるはず　きっと
思い出蘇る　織部の路が帰り道
祈るは唱行寺　手と手合わせる
約束の場所で　今日も立ち尽くす...

　二人の唱行寺 （唱行寺３）
待ち合わせるのは唱行寺　二人の秘密の時間
今日も祈るわ　願いを叶えて
幼い頃　私たちは　いつの日も
二人きり　遊んだよね
同じ様に　季節数え　いつの日か
二人とも　大人になった
夜になればいつでも　「何処行くの？」と
ママの厳しい視線　辛くて
二人はこれからどうなるの　...

　噂の街で （唱行寺４）
陶器が揺れる　駅のホームに降り立つ
噂を信じて　全てを忘れる独り旅
陶器の街で　橋を渡って南へ
歩いて行くのよ　安らぎくださいもう一度
腕を組む二人連れ　幸せそうね
私は独り　織部の路を抜けて行く
人の姿が　途切れた辺り探すの
下街道沿い　願いを叶える　唱行寺
広い通りや　...

　recovery（唱行寺５）
帰りは遅くなるよと　出て行くあなたを見送る
振り向き笑う笑顔　少し嫌な予感していた
夕食も独りきりで　珍しい事じゃないけど
最近増えてきたのが　寂しい
忘れものひとつ　買い物に出た駅前で
綺麗な女(ひと)と　ホテルに入る
あなた見たの「どうしよう！」
涙堪えて唱行寺　...

　 麒麟を抱いて
木々の狭間に　石畳
迷い誘う　疎らな陽射し
筋道立たぬ　恋ならば
幸を願うは　罪なのですか？
ここは石切
声は蜩　上之宮
西に広がる　この街で
暮らすあなたに　未練が募る
人には言えぬ　運命を...

　流れ星からのプレゼント
帰り道の白い雪に　はしゃぐみんな
友達は彼氏の話題で　盛り上がるの
明日からは冬休みで　辛い私
片思いしているあなたに　もう会えない
彼女になれないまま　もうすぐクリスマス
今年も私は独りで　過ごすのかな
雪が　上がった窓から　見上げた夜空に　流れ星
願い　祈って眠れば　あ...

　初めてのクリスマス
何を着て行けばいいかな　迷いながら
鏡に向かって問いかける　これがいいね
本当は全て見せたいの　どんな時も
あなたにだけは可愛いよと　言ってほしい
大きなツリーの明かりに　私も飾られて
ドキドキしながらあなたを　待っていたの
じっと　見つめる笑顔に
言葉は無くても　嬉しいよ
今...

　あなたのメールが読みたくて
今日も携帯　見つめたままで
一番線の　電車に乗って
家路を急ぐ　人に囲まれ
あなたのメール　待っているのに
長いトンネルを抜ければ　以前よりも少しだけ
賑やかになった街並み　乗り換えるわ独りきり
叶わぬ恋と　わかっていても
あなたのメールが読みたくて
山の向こうの　都会...