こもたけ

まつげの先で踊る光
ボクは目を覚ます
カーテンの隙間から滑り落ちる　朝焼け
ああ　今日という日は
どんな一日になるのだろう
予測がつくようで　つかないようで
ぼんやりと目をこする
冷たい空気は　ボクの動きを鈍くする...

私の青い目
透き通ったガラス球みたい
はびこった声は
電子信号で踊る
るりらるりら
さまよう私
猫のような鳴き声で
あなたの枕元を飾る花になる
あ　さ　つ　ゆ　に
濡れて揺れて　激しく...

蒼い　空は　とても高すぎて
ぜんぜん近くに感じられない
ああ　どうしてだろう
バスの　窓越し　見てる風景も
まるで映画のスクリーンみたい
ああ　もうやめよう
こんなに　苦しいのに
こんなに　遠いリアリティ
灰色に塗りつぶせ
ぐちゃぐちゃと　飛んでいけ...

あれは　雨の街角の夢かしら
あなたの姿が見えた気がしたの
移ろい行く恋の誘いは
黒く淀む　水溜りのようね
傘を差して出かけましょうか
雫落ちるトタン屋根の下を
「あなたを信じてる」なんて
恋する無垢な少女でいたいだけなの
馬鹿な女と笑われるかしら
でもね　そのくらいがいいわ...

カボチャのランタンに
星のしずくを灯して
迎えにいこう　レディーデイジー
満月の向こうへ
アバラの折れたガイコツどもを横目に
不気味な羽音ひびかせ
君のドアへと急ぐ
やぁ　こんばんは　レディーデイジー
ステキな星空だよ
さぁ　そんな顔をしてないで...

ファインダーに映る君の瞳
カレンダーをなぞる僕らの旅
通り過ぎるものに目もくれずに
ひたすら前を見てただ歩んできた
繰り返す日常に隠されたメッセージ
君がほほえんだあの夏の午後
僕の心に響いた答えは
今も強く意味を求めているんだ
”愛するということ”
”愛されるということ”...