きつね01

忘れさせてよ　今夜も　滑らかな指先で
めくるめく夢叶えて
世界の裏までぶっ飛ばして
一つ積み上げては　ああゆらゆらゆらゆらゆれる
おぼろげな　境界線
今にも越えてしまいそう
二つ積み上げては　もうクラクラクラクラしてる
千切れそうな　高い塔
いっそ壊してしまおうか
一夜一夜（ひとよひとよ）寂しくて...

届いてほしい　膨らんじゃって　ふわりふわりと　宙を舞ってる
いつだってそうだよ　届かないまま　弾けて消えて　ため息になる
透明だった　色がなかった　構造色の　私の世界
知らないうちに　君の光を　浴びて輝く　虹色にほら
次々舞い上がっていくシャボン玉が今も
キラキラ煌めいて君を反射（うつ）す
波打ち際...

好きか？と問えばよくわからないし
むしろ好みから　外れてるし
だけど君のこと目で追っちゃうし
やけに話かけたくなる
話すとなんだかふわふわするし
でもそんな感じ嫌じゃないし
つられて胸もドッキドキしてるし
なんなら夜も眠れない
これは投げられちゃってますね。恋愛のサイコロが
言うまでもなく相手は手強...

「どうか教えてほしい。
“ココロ”とは何ですか？」
冷たい　月明り
エノーラがつぶやいた
「こんなに満ち足りた　眩しい世界の中
私の　真ん中は
真っ暗な穴なんです。」
摩天楼滴る夜
澄みきるその声で
真っすぐ僕を見て...

それはもしかして　デ、デ、デ、デ、デ、デ、デ、デートの誘い？
「今夜お祭り行こうよ」って君
隠してる気持ち　バ、バ、バ、バ、バ、バ、バ、バレちゃってる？
それとも軽く見られてるの？
アスファルト立ち昇る陽炎の向こう
訳知り顔の日常ゆらゆらゆら
揺らめいてるんだ
さよならさ夜な夜な妄想癖
シミュレーシ...

「∑」
肩を濡らした　一粒の雨　二人
空を見上げた　夏の終わり
あっという間に　夕立が来て　去って
どうでもよくなり　びしょ濡れで笑う
立ち上る陽炎　その向こう側で
訳知り顔した　日常が揺らいでる
「さよなら、また明日」なんていつも繰り返し
大切なこと一つ　今日も言えず
巡る季節に　ああ　本当は知っ...