月花で「るか」と読みます そこに特に意味はなかったり← 詩書きます
プロフィールを見る投稿作品9作品
もっと見る-
「試験管と雲」
試験管を見たら
アレを思い出すよね
って君と笑った
あの寒い教室で
夕日は眩しすぎるくせに
そこは一向に寒かった。
実験の匂い
結局何も得られなかった
という唯一得た実感...試験管と雲
-
「人形」
どこにもないあの場所へ
恐ろしくて泣けもしない夜
ふるえていても誰も来ない
ひざを抱えて待っていたのに
いずれ
貴方を愛すだろう
名も無い空想の”誰か(アナタ)”を
私は一人でした。
証明したかった...人形
-
「neurose」
その手信じて引いたあのドア
空(くう)を切つて離れていかぬ様
踏ん張つて耐へた
飛び越へやうか
つまらぬ季節なら
暑さ寒さ関係無しに
裏切りを見せる空の色
狂つたリズムで踊る様に
ただ衝動に駆られたまま...neurose
-
「はてしなくとおい」
こんな下らない言葉を吐き出して
縁起の悪い話はよしてよ
もう一度でも溺れたら
戻れなくなるから
決意を固めたその夜にしたい
未来は 今も 未来のままなんだ
叶ったら変わるだけ
一生追いつかないところ
下らない妄想は捨てろよ...はてしなくとおい
-
「テロメア」
29になったら
ここから飛び降りて
星になろうと思う。
私のテロメアは丁度30個
それが私の執行猶予
そして29になったら
返して、私のテロメア
もう戻ってこないことは知っているけど
そんなの幻想じゃない...テロメア
-
「私という色、連綿たる記憶」
駆け抜けていく
誰かの残像
記憶を手繰り寄せて
もれそうになる声
叫びたいのに叫べない
もっと近くにあっただろ?
いつかなんて覚えていないけれど
何度夜を越えたら・・・
生まれ変わっても私。...私という色、連綿たる記憶
-
「パラノイア」
私がそう 静かに騙される時は
隙も余裕もないってこと
理解しててよね
冷たく長い夜には闘いを
思わず叫びたくなるあの地下通路に
光放って 自己主張し始めた季節
君はきずついた
私はパラノイア
寒い寒い言っているだけ...パラノイア
-
「迷彩」
あの日の言葉を思い出そう
ひとつずつ。
言葉は不器用に動いて
私はその背後を追う
誰かはきれいにそれを見抜いた。
切りとって 並べて
自己満足 コラージュ
なのにあなたは
完成をせがむ(変な人)...迷彩
-
「羊たちの沈黙」
どこかで誰かのために
守っている沈黙。
羊たちはあわてて逃げる
嘘の笛の音を聞いて
あせるまでもない
そこはもうすぐだ
なのにあせって
あなたは地球の裏側の
匂いをわずかに嗅いだ...羊たちの沈黙