shirumu

雨に濡れるこの街は　今日もまた土砂降りの雨
傘を差す気力も無く　感情が流れ落ちていく
「こんな街はもう嫌だ」　口だけの弱虫で
踏切の向こう側が　怖くて足が竦む
汚れたこの服じゃ　顔向けもできないね
携帯は圏外　話す術も失った
抑えきれないこの感情が　不意に意識を奪って
歌を歌いだす
まだ止まない雨　...

終電の窓見つめてた 立ちながら外見つめてた
窓に広がる漆黒 数台光る蛍光灯
黒をバックに映される 私の顔は黒く汚れ
不条理な世界で苦しめられた 傷に気づいた
どうしてこんなに 汚れちまったんだろう
どうしてこんなに 先が暗いんだろう
見えないよ私は この世界の進む道が
また一つ蛍光灯がさ 役目を終え...

空へと飛んでゆく鳥を見た
自由に羽ばたく鳥を見た
四角い檻に 入れられた私には
窓から見える世界が ただ素敵に見えた
流れゆく水の音 反射する草の色
また一つ空が広がる
もしも私が 翼を持てたのなら
力強く踏み切って 飛び立つんだ
あの頃に 見れなかった景色を
空高くで眺めたい なんて思った...

昨日までの記憶を 消し去りたくなって　
消しゴムを取り出して 消滅させるんだ
喜怒哀楽すべて 混じり込んでいる
消しカスをまとめて 床へ掃き捨てた
呆気なく崩された 積み上げた思いを
拾い集めるだなんて そんなの億劫だ
跡形もなく 消える記憶
黒く汚れた消しゴムの角 記憶の濃さを感じたんだ
最後僅か...

自ら消し去った感情 綺麗に掃除されたメモリ
私が犯した過ちも 愛し続けたあの人も
全てひとつまとまりで 心の奥に消え去った
今の私はゼロ地点 発展途上の未熟児なの
言い方忘れたありがとう 得意なセリフはさようなら
何を言いたいのか解らない 昔は喋れたのにな
真っ先に浮かぶ「後悔」 今更言ってももう遅...