zarin

踏みつぶした
ゴキブリのからだ
散った羽根が体液がこべりつく
靴底　ぼくを責める
明日はいいことがありますように
明日はいいことがありますように
明日はいいことがありますように
潰された
ぼくのからだ
日々の不満を鬱憤をぶちまけたい...

一年　きみとすごして
ぼくは発った
二年後　迎えに行くつもりだった
狭くてもいい　きみと過ごせる部屋を借りて
一緒に暮らすことだけを　夢見てたのに
誰の責任かといえば　ぼくの責任なのだろう
あの時、無理にでも連れて来ていれば
羽根を切っていれば
きみをかわなければ
きみはぼくを追うこともなく...

ねーこちゃーん　あっはっは
ねーこちゃーん　あっはっは
ねーこちゃーん　あっはっはのあっはっはっはっはー
のびるねこちゃん
ちぢむねこちゃん
ぜんぶまとめて　たべちゃう
ねーこちゃーん　あっはっは
ねーこちゃーん　あっはっは
ねーこちゃーん　あっはっはのあっはっはっはっはー
あるくねこちゃん...

死刑宣告
あたしはあたしを殺します
耐えて、耐えて、耐えて、耐えて
耐えて、耐えてそうしていれば
貴方がた(笑)は幸せに過ごせるんでしょう？
邪魔な自尊心
キチガイにもなれやしない
嗚呼
耐えて、耐えて、耐えて、耐えて
耐えて、耐えて、痛くても...

きみが嫌がることをしたくて　身一つ家を飛び出した
ゆりかごから墓場まで　全部同じなんて耐えられないよ
夕日の公園　鏡合わせの鼓動　今は遠く
隣町　きみとも来たことのない　まっさらな場所
ひとつだけ揺れてるブランコ
日が沈んでいく...

今までありがとう
冷たい体を両手にくるんで
お庭へと連れていきます
もっと遊んでやればよかった
もっと写真を撮っとけばよかった
昨日はあんなに元気だったのに
なんて　後悔は尽きないけれど
小さなきみと少しのごはん
10年分の思い出を
土に埋めて...

洗面器に顔を突っ込んで覗いた
私の顔で蓋をした
水の底は暗い　きっと夜
おやすみ愛しい子
口づけた水面が　たゆん　たゆん　ゆれた

足のにおいがキツイからといって
性根まで腐ってるわけじゃない
両目を開けて　本当を
おはなばたけの向こうまで
裸で泳いでいれば全て晒せるの？
ひとりにしないで