イバラの森の王子様
その心にかけられた残酷な魔女の魔法
悲しそうに微笑みながら魔女がかけた最後の魔法
「王子は千年森の奥
この閉じた孤独の果てに
愛とは何かを知りなさい」
姉とはぐれて迷う子供
助けを求めてイバラの城
その子にかかる悲しい魔法
最後の魔法が解ける日までは
この子は森から出られない
「ラプンツェルのように誰かを呼ぶかい?
だめだよ 聞こえないんだ
ねえ、誰に会いに行こうとしてるの?
ごめんね 帰り道は見つからない
だけどね
いつか魔法は解けるもの
かならずこの森から出られるよ」
「お願いだよ 僕をお家に帰らせて!」
「ごめんね きっと帰り道は見つからない」
「じゃあ鐘を鳴らして!姉さんが僕を見つけてくれるように」
「だめだよ 誰にも聞こえないんだ
ごめんね
だけど どうか愛して欲しい
もうじきこの森から出られるよ」
イバラの森の王子様
その心にかけられた悲しい魔女の魔法
涙を流す小さな子
その身体にかけられた ただ不条理な魔法
綺麗な瞳の王子様
少しだけ目を伏せた
「昔の僕は凍てついていた
誰も信じる事が出来ず 正しい者すら殺めていた
それでいい これは報い
だけども ごめんね
僕の呪いに 小さな君まで巻き添えにした」
大きな瞳の小さな子
静かに静かにその目を瞑る
眠る子供の頬をなで
王子は可愛い童話を閉じる
「ああ、世界にこんなに穏やかな気持ちがあるなんて
・・・あの時誰かを信じる事が出来ていたのなら
・・・もっと早くにこの温かさを
知ることが出来ていたのなら 僕は、きっと」
でもそうしたら会えなかったね
大きな瞳の可愛い子
彼の手に触れ 幼く笑う
「ねえ今日の夜はどんなお話をしてくれる?」
イバラの森の王子様
彼にかけられたは なんて残酷な魔女の魔法
そうだね 約束が来た
あれから千年目の日だと 分かっていた
「ラプンツェルのように誰かを呼ぶかい?
大丈夫 きっと聞こえるよ
・・・迷い込んできてくれて、ありがとう
どうしたの? ねえそんな顔しないでよ」
優しい瞳の王子様
背中にまわる小さな手
涙をこらえる小さな子
肩に添った大きな手
魔女がかけた最後の魔法
(どうか聞いていて 愛しているよ)
手が離れ同時に鐘は鳴る
イバラの森の王子様
綺麗な瞳の王子様
千年生きた王子様
声が聞こえる?
ねえ僕は、愛を知ることが出来たでしょう?
子供は小さく頷いた
イバラの森の王子様
その心にかけられたのはなんて残酷で
優しく厳しい伝言だったんだろう
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