この間の雨の日、駅の構内でジーンズの上に、小さな長靴をはいた女の子を見た。
最近は、長靴それもちょっとレトロな感じの、素朴なながぐつが人気だと聞いていたので、へえ、と思った。
小柄な人だったので、なんだかちょっとボーカロイドのネルが、実際に歩いているような感じがしておかしかった。

そういえばこの春に、仕事で東京の日本橋の、生活雑貨の老舗を訪ねたとき、
若旦那が、「いま何故か業務用の、飾りのない長靴とかが、若い人によく売れるんだよ。なんでだろうね！」と驚いていたっけ。

僕は男だけど、ああいう長靴って、
女性ならアラフォーとか、アラサーとか。そんな世代の人たちが
子どものころはいてたシロモノだ。

さいきんの若い人の、ものを選ぶ感覚ってすごい。
年代とか、地域とか関係なしに、面白いものをヒョイとつかみとる。
ああいう身軽さというか、なかなかうらやましい。

先日あるフィギュアメーカーの社長さんとお話をする機会があったときに、
「いまの若者は、ほんと、宇宙人ですよ」と笑っておられたけど、そんな感じ。

僕は音楽が好きで、ボカロをよく聴いてるけれど、
何か一つ、いまの若者と共通の話題があると、世の中がすごく面白く見えてくる。
こっちが逆に学ぶことも多い。

でも、いい音楽は、いつ聴いても新鮮だ。
そういう所では、音楽が好きでよかったなと思うし、
これからもいろいろ聴いていきたい。