潮騒の砂時計

A
波間にひとひらの雪が落ちる
溶けて消えて ”儚さ”だけが 僕の心抉った
暗い鈍色の雲が途切れ
差した光 天啓のように描いた 一筋の道
B
(Ah-)もがきながら ”何か”を待ち続けていた
S
瞼閉じても 貫く悲しみは消えず
海の彼方 光る雲に手を翳す
何一つ無い この両手を眺めながら
胸に空いた穴に僕は泣き笑う

A
世界を埋め尽くす 灰の雪が
何もかもを消してくように 静かに降り積もる
街を呑み込んだ 静寂には
鉛のような諦めばかり響き続けているだけ
B
(Ah-)僕の中で 虚ろな声がこだまする
S
無限の海へ この身体を投げ出しても
僕の”虚無”が癒えることは無いのだろう
深い孤独が刻み付けた傷をなぞり
僕は遙か遠い空に手を伸ばす

C
いつか命が尽きる時
僕はどんな顔をするだろう
たとえ絶望していても
どうか”笑って”いられるように…

S
紡ぐ言葉は無垢な翼を手折られて
明日の見えぬ夜の淵へ堕ちてゆく
僕の命を照らし出したあの光が
暗く寒い冬の海に溶けてゆく

僕が消えても
どうか泣かないで…
(Ah-)


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なみまに ひとひらの ゆきがおちる
とけてきえて はかなさだけが ぼくのこころ えぐった
くらい にびいろの くもがとぎれ
さしたひかり てんけいのよに えがいた ひとすじのみち

あー もがきながら なにかをまちつづけていた

まぶたとじても つらぬくかなしみはきえず
うみのかなた ひかるくもに てをかざす
なにひとつない このりょうてを ながめながら
むねにあいた あなにぼくは なきわらう


せかいを うめつくす はいのゆきが
なにもかもを けしてくように しずかに ふりつもる
まちをのみこんだ せいじゃくには
なまりのよーな あきらめばかり ひびきつづけているだけ

あー ぼくのなかで うつろなこえがこだまする

むげんのうみへ このからだをなげだしても
ぼくのきょむが いえることは ないのだろー
ふかいこどくが きざみつけた きずをなぞり
ぼくははるか とおいそらに てをのばす


いつかいのちが つきるとき
ぼくはどんなかおをするだーろー
たとえぜつぼう していても
どうかわらっていられるよーにー


つむぐことばは むくなつばさをたおられて
あすのみえぬ よるのふちへ おちてゆく
ぼくのいのちを てらしだした あのひかりが
くらくさむい ふゆのうみに とけてゆく

ぼーくーが きえても
どーかー なかないで
あー

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

■潮騒の砂時計

テジョン氏さんの 無題12/31締切(まだまだ歌詞募集中です。とても暗く切ない感じお願いします。) への応募作です。

http://piapro.jp/t/4gHV

@歌詞について
とても暗く切なくとあったので、渾身の力を持って暗く切なくを目指しました!
なんだかこのくらいの明度が私の肌に合っているようです。
もうすぐ命が尽きる主人公が海を見て物思いに耽っているイメージです。

よみがなに「ー」がありますが、二文字を一音で処理していたり、音ののばしに合わせてみたり雰囲気でつけてます。

閲覧数:148

投稿日:2013/12/31 08:47:57

文字数:1,083文字

カテゴリ:歌詞

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