雑踏の夜に 硝子の街を越えて
偶然を装って あなたを待つことでしょう
饒舌な猫は この街を今日も憂うのに
呑気な人間は 「忙しい」と管を巻いていた
陰鬱な朝に 珈琲の味を覚えて
眠たい目を擦って 画面を見る頃でしょう
冷静な猫は 路地裏で今日も眠るのに
誠実な時計は いつもの日々を辿っていた
通りすがりの烏が 涙を落として
今に踵を返さねば もう帰れないと知っているのに
何十回の約束を あなたは覚えているでしょうか?
こんな辻の隅っこでも あなたを今も探している
まだ稚い猫の目には 何が映るのだろう?
逃亡の夜と 永訣の朝を
何度繰り返せば 僕は大人になれるだろう?
通りすがりの狼が 僕を蹴飛ばして
故に帰る場所もないのに そんなことはもう知っているのに
何百年の祈りも あなたに届いているでしょうか?
遠く離れた場所でも あなたを今も思っている
とうに老いた猫の目には 何が映るのだろう
何千回の約束を あなたは覚えているでしょうか?
希望を捨てきれないままに 今日も昼夜終夜駈けて往く
何万年の祈りは あなたに届くことはないだろう
今日が最後だ街の果て あなたを今も愛している
閃いて飛んだ 大きな太陽
融けるクオリア 核反応
あなたの綺麗な 蒼の目には
嗚呼、何が映っているのだろう?
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