BPM120
五月雨の答え合わせ
きっと僕は息をして
気まぐれに君は泣いた
神頼みした夜の蝶
捕まえたかごの中
きらりと一つ零したんだ
地下鉄の流れて往く景色に
映りこむ、亡霊の像は
きっと、この世界の裏に
花畑があることを知らない
定刻になった気がして
乗り込んだ5両編成も
きっと幻の章で
明かされぬ謎のまんま
きっと何時かは
雨がやんで
庇の外へ遊泳
白昼夢と知りながら僕はひたすらに
流れて往く
君はいつか、あの汽車に乗って
緩やかに町を後にした
さめざめと逃げ出した
あの、月へ逃避行
ひゅる、ひゅる、ひゅるりと風に乗って
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