ジャケット

横たわり既に 目覚めは朧して
朽ち果てた家屋 壊れた肖像
影形すらも見慣れぬ身辺
見知らぬ誰かが 只に棲む そっと

変わり映えしないお化けのようにか
貴方は容姿を稽めてました
睡眠麻痺から 狼狽う僕を
迷子と手に取り 共に行く

見えない 消えない 弋 絡まった
茨の針と刺す苦み
立てない 芽が無い この程度が重なって
僕はこんなに脆いかなって

只 生まれ居ることを 潸と寿ぐ
間に抱き上ぐ 三日月のよう
「私はいつでも見守るよ」
「そう、戻れぬ君を相けれるように」

ほら
言葉を通した 温もりが 只
楔を融かせば 軋りを落として
「非力をどうか厭わないでいて」
「君は私より凄くなるから」

狭間を発ったは いつからだったか
夢で旅続け 隣 保って
手を引き続けた目先の線から
案内されずと前を見ていた

千里の道 見て 彼方を次第にか
透明と感じ 傍見守って
向こう見ず越して 路 外されば
身動きも取れぬ悪場に遭う

しがない 性ない 柵に心が
嘉を読みして壊れそう
尊い 稚い 役 演じ切る末に
皸果つ前に奈落で逢った

今 生き延びたことを 潸と寿ぐ
やおらに包んで 痍を嘆いた
「君が生きていて 良かったよ」
「さあ 憊れたろうから 添い寝ましょうか」

心に入れ墨む 子守唄
いつか眠れぬ夜中が泣き止むように
「変われぬことを 厭わないでいて」
「君はそのままで凄くなれるから」

単の道 万里で狭まっていて
近づく幅は一人だけ
離せない手が 躊躇いに指繋いで
髪引く僕を 見透かし擁いた

「ほら」
「私の鼓動を鑑みて」
「そして君の祝福で数え満たした」
「途切れる痛みを忘れぬようにさ」
「今だけできる サヨナラをしよう、」

復 生き続くことを 潸と言祝ぐ
逞し 初目の面影 残して
「私はここから見送るよ」
「もう、君は私より凄いから」

その言葉で沁み入る 愛情が今
指の一先 震え伝わった
「最後に言うよ 忘れないでいて」
『君は私より凄いから』

「さあ この手を離して お行きなさい、」

「私はここから見守ってるから」
『君は私より凄いから』

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エール

エール|The Attendant

振り仮名付き歌詞
https://thus-library.tumblr.com/post/653568082740133888

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投稿日:2021/06/10 11:47:59

長さ:03:31

ファイルサイズ:3.2MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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